【競売寸前!タイムリミット1ヶ月!?覚悟した遅延損害金200万円の消し方】

今回の取り上げる事例内容は、すでに差し押さえられ、1ヶ月後には競売に出される状態のご相談でした。

 

それは、10年振りとなる知人(不動産業)からの1本の電話から始まりました。

調べていくうちに、因果を感じる案件だと分かり「これは、私が解決しないとな…」と思わされるものでした。

 

クライアントは、電話を掛けてきた知人の友人の友人。

私の事は知らない方が、巡り巡って辿り着いたご相談でした。

 

競売に至るのですから滞納しているわけです。

残債だけではなく遅延損害金も加算された金額で、売価を差し引き、残った差額は借金として返していくことになるものです。

 

今回は、遅延損害金を負った借金が残ることもなく済んだお話しです。

 

≪ 目次 ≫

案件状況

サービサーという存在

思考と現実

因果を感じる物件履歴

 

案件状況

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ご相談者は当時、ラーメン店を経営されていました。

先にも言いましが、私にご相談くださった時には1ヶ月後には競売に掛けられてしまう段階

 

残債は1,200万円。遅延損害金は200万円。

この遅延損害金は、相談のタイミングを早めるだけで払わなくて済むものです。

つまり、「誰かに相談しよう、頼ろう」という判断や気持ちの区切りひとつです。

ここから生み出されるものだと覚えておいて頂きたいと思っています。

 

冷たく聞こえるかもしれませんが、賢明な判断のためにも≪無駄なお金≫のひとつと思ってください。

 

さて、今回の相談が巡り巡ってしまった業界的背景もまた、知っておいたほうが良いと思います。

 

差し押さえされた競売予定の物件を、任意売却にするというのは≪進んだ状態を戻す処置≫だと認識してください。

ただでさえ、滞納を積み重ねてきた方に猶予という温情を通り越し、金融機関側は貸したお金の一部を踏み倒される形となる競売に掛けられる覚悟をかき乱されるわけです。

 

競売よりも高値で取り引きされる任意売却になるとしても、任された不動産会社が残債以上で成約するケースは、本当に稀です。

その現実があるので、そう簡単には喜ばれないのです。

 

だからこそ、今回のような相談における書類の多さは、競売案件の比ではないのです。

さらに、裁判所とのやり取りもあって煩雑な業務です。

 

ゆえに、一般的な不動産会社では相談されても受け付けないか、やり方を知らずに断ることが多いのです。

 

今回は裁判所に付け加えて、やり取りをする機関が多かったのです。

これも相談のタイミングの遅さが招いたものです。

 

サービサーという存在

債権回収

ご相談者からの話しを聞き、返すべきお金の全体像が掴めました。

次の下準備として動くことは、私が買主を見付けるまでの時間の猶予の確認です。

 

正式に競売物件として手続きが完了するまでに、不動産売買取り引きのどの段階まで進んでいれば取り下げてもらえるものなのか?

この確認です。

 

決済(売買代金のすべてを受け取り、金融機関に完済)まで?

売買契約の締結まで?

購入申込書の受領まで?

 

それぞれに、売却活動の実働時間が違います。

必要な日数を差し引いた逆算的思考で計画を立てなければいけません。

 

金融機関に電話したところ、「すでにサービサー行きになっているよ。」と。

これは、相談のタイミングとしては最終段階の中でも、かなり進んでいる状態を指します。

 

裁判所に直接の聞き取りなどが出来ず、サービサーを通さなければならないのです。

直接確認できれば、回答のニュアンス違いも起きません。

ご相談者が裁判所に諸々の確認をするにしても印象を損なわいプロセスを示すことも出来ます。

サービサーは金融機関とは業務の性質が違うので職務思考も違い、ドライな部分が強まると思っていたければ分かりやすいと思います。

 

※サービサーとは。

債権回収会社のことを指します。

通常の返済は、融資を行った金融機関が遅延金の督促をします。

 

規定期間内の遅延の状態は、『分割払いの権利』が有るとみなされます。

けれど、規定期間を過ぎた場合、分割払いの権利が『無くなった』とみなされます。

 

権利が無くなった後は、サービサーが回収業務の代行を行います。

融資元の金融機関により、回収の代行なのか債権の移行なのかの違いはあります。

どちらにせよ、競売の手続きなど裁判所を通しての債権回収に着々と進めていきます。

 

サービサーとやり取りをする最初の目的は、「幾ら以上の取り引きであれば認めるか?」という≪評価出し≫を裁判所に開示してもらいたい旨を伝えてもらうこと、それと期間の猶予です。

 

サービサーを通すため、シンプルに評価出しと猶予の確認だけ。

本音は、他にも少しでも情報や意向など聞き出したいところです。

 

ご本人に裁判所まで足を運んで頂き、金額の確認をしてもらいました。

その間にも動けることは動いて、時間を有効に使いました。

 

今回は、不動産買い取り会社と取り引きすることが求められる案件。

不動産買取りの仕事を始めたいという時期から協力をしていた知人の不動産会社に頼み込むことにしました。

 

それまでに幾つもの案件を紹介し利益貢献をしてきていたので、今回の相談に無理を聞いてもらう形にしました。

 

先方には正直に、ご相談者の事情から今回の取り引きは赤字になる見込みが強いことを伝えていました。

それでも、応じてくれました。

 

1,500万円で手を打ってくれたのです。

この金額には、感謝しかありません。

 

商談もまとまり、サービサーへの確認も取れました。

 

結果、取り下げに必要な取り引きの進捗は『売買契約の締結まで』。

これを示せれば、取り下げて頂けるとのこと。

 

評価出しの結果は、「900万円以上ならば、売ることを認める。」と。

 

これは正直、安いなと喜んだものです。

 

900万円が安いか否かではなく、残債との幾ら差があるかが大事なのです。

評価が残債を超えようものなら、知人に無理を言った金額でさえも借金が残ることになります。

 

買い取り金額は1,500万円で商談を取り付けていたので、これは相当良い状態です。

 

けれど、残債や遅延金や売買取引における諸費用、新居への諸費用もあります。

良い状態と言っても、おつりが出る状態とは言えません。

 

借金が残ることは無い取り引きになる程度です。

 

後日談になりますが、買い取ってくれた知人からは「あの物件、100万円のプラスが出ましたよ!(笑)」と、あまりの予想外に笑い話しのような報告が来ました。

 

不動産の再販売におけるプラス100万円というのは、業界の通例で言えば利益が出ていない失敗商談の範疇に入るもの。

 

けれども、赤字覚悟だったゆえに思わず笑ってしまう『ラッキー案件』に思って頂けたようです。

 

これには、知人への借りが軽くなり胸のつかえが取れた感じでしたね。

とは言え、それは結果オーライの話し。

 

恩義に報いてくれたとしても、それから1棟ものの案件を4軒、きちんと利益が出る真っ当な案件でお仕事をお願いしました。

 

応えてくれたことには、倍以上で返したいものです。

 

思考と現実

思考

さて、お金の目処も立ったところで、取り引きに当たりリフォーム工事の加減を確認する為にも室内を見に行くことになりました。

 

・・・行ってみて驚きましね。

お世辞にも「普通ですね。」なんて言えたものではありませんでした。

 

まぁ、汚い…。

 

会社員の方なら耳にしたことがあると思います。

机の上が整理されていない人は、仕事に無駄がある。

机が汚い人は、仕事が出来ない人。

などなど。

普段使っている物や空間の状態は、頭の中を表すということですよね。

 

不定期ではありますが、私は大々的に本などを整理するようにしています

 

今後も必要な本か否かを見定め仕分けをしていくわけです。

このおかげで、思考がクリアになります。

 

思考がクリアになると、無駄なことをしたくなくなるものなんですよね。

「目にする空間がスッキリした綺麗な状態を保ちたい。」

「また物で溢れた状態に戻したくない。」

「大変な作業を再度したくない。」と。

 

無駄なことをしなくなると、逆に必要なものが分かってくるようになります。

加えて、不思議と必要なものが手元に増える、手に入るようになるんですよね。

 

物の状態で人が見えるということでしょう。

 

因果を感じる物件履歴

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案件を請けることが決まれば、物件を調べるにあたり登記簿謄本にも目を通します。

重要事項説明書の作成に欠かせない資料ですから。

 

この登記簿謄本には、これまでの所有者の移り変わりが記録されています。

 

登記簿謄本を見て、10年前の記録を見てビックリしました!

 

私が今の会社ではなく不動産買い取り事業をしていた頃、自社で買い取りを行ない売った物件だったのです。

売主の立場での取り引きだったので、他社の不動産会社が一般の買主を見付けて、売却に至った取り引きでした。

 

それが巡り巡って、この物件で困っている方の解決に自分が選ばれるなんて。

10年振りの電話で。

「これもご縁なのだろう。私が解決をしなさいというお告げかもしれないな。」

そう思えたことで、スッと事態を受け入れられるようになりました。

 

知人に無理を言って高い金額で取り引きしてもらってでも解決したいと。

 

根拠の指し示しなど専門的な技量を要する7種類もの提出書類のある業務。

裁判所とサービサーの二か所と、取り引き調整。

任意売却の方、特有の応対。

 

この特有のひとつ、税金の処理忘れ。

 

不動産売買では、固定資産税と都市計画税の精算があります。

これは、取り引きを行なった年の1月1日現在の所有者に納税義務があることから、日割り精算した税額を売主に払い、納税義務に協力をします。

 

多くの物の売り買いには見られないことから不動産取引きの特徴でしょう。

それゆえに、4回は説明するようにしています。

 

ご相談当初の進行の説明の時。

重要事項説明の時。

売買契約締結の時。

決済の時。

 

それでも、決済も終わった後日「何ですか、このお金?」と連絡が来るのです。

この傾向が強いのが任意売却の方です。

3人に1人は、いらっしゃいますね。

 

まとめ

遅延損害金を無くす方法とは、お願いする不動産会社の見極めなのです。

 

●取り引き後のご相談者の生活がどのようなものになるのかを理解し業務に反映できること。

●協力者のパイプがあること。日々、横の関係性を作っている人であること。

この2点です。

 

今回は、あえて裏側のお話しを多くさせて頂きました。

 

滞納者への手続きの進行を逆行させる内容であること。

書類の多さ。

業務の煩雑さ。

ご相談のタイミングによって、その煩雑さが増したこと。

引き出せる情報が限られてしまったこと。

分割払いは、民法としては権利という取り扱いになること。

 

ご相談者に取り引き後も借金が残るのは当たり前なのが、任意売却や競売です。

 

それだけに、いい加減な手引きで安い価格設定にして≪取り引きの早さ≫を優先して手数料をもらおうとされても文句が言えないものです。

 

大手だから高い金額設定をしてくれると思ったら、大間違いです。

売却期間に余裕がないのですから。

任意売却を預かり、その期間内に売れなければ多くの借金が残る競売になり、不幸が重くなります。

そして、会社の信用も下がります。

 

だからこそ、『確実に売ること』が求められてしまうのです。

大手や地元に根付いた不動産会社には、それぞれの立場があることを理解する必要があります。

 

ご友人の頼った不動産会社の人が友人関係を重視して、取り引き後のご相談者の人生まで考える同業者に声を掛けようとしてくれたことを、こういった理解の上で感謝したほうが良いと思っています。

 

私たち専門家は、案件ごとの自身の仕事の大変さは、協力を仰ぐとき以外は極力お客様に伝えないようにするものです。

 

大変なことは承知の上で引き受けたわけですから。

それよりも、業務スタンスを理解したうえでご紹介してくださった方への感謝の仕方は大切だと思います。

 

結果に対して喜ばれることは当たり前にありますし、紹介者への感謝も溢れているのは伝わってきます。

 

でも、大事なことは『ご自身が招いたことの重さ』を理解して学びに替えられるかです。

私は、ご紹介者の方々が事前にきちんと私のことを伝えているのでしょう。

 

有り難くも、いろいろなご相談者から「人生の相談に乗ってくれているんですね。」と仰って頂けます。

 

悩み事やトラブルとは、その方の癖が積もり積もっていることが多く、それが不動産に事象として現れたから出会えています。

 

その元を辿れば、生き方や物事の捉え方が良い方向に直ります。

重さを知れば、直したことを忘れず、直ったことが習慣化して生き方が変わり、生活が変わるものだと思っています。