①資金をプールするのに任意売却という方法を使いました。読んで字のごとし不動産を任意に
売却して、銀行に借金を返済する方法です。任意売却する時に注意しなければいけないのは、
銀行側の不動産屋を使わないこと。色々な操作ができないので、それだけは、避けなければなりません。
先ほど、お話した17億円の物件の売却も任意売却ですね。この時は、一回目ということもあり、
銀行側の言うことを聞いて、向こうの不動産会社も入れました。ただ、それ以降に関しては
先方も負い目があったのでしょう、二度とこちら側の不動産会社を使って欲しいとは言って
きませんでした。本来、銀行と金額の折り合いをつけるのは、難しいところです。
銀行側は少しでも高く売却しようとしてくるでしょうが、そこは銀行側が社内で納得できるような
資料を揃えて交渉に望みます。粘り強く交渉していけば、銀行側も折り合う数字を示してくれます。
うちの場合先方に負い目があったり、支店長の信頼があったので金額に関してもかなり
融通してくれました。
②節税
不動産取引の時に掛かる譲渡税って何%くらいかご存じですか?そうですね、5年以内の
短期売買が39%で長期売買が20%と非常に高いんですね。
この譲渡税をいかに低く抑えるかで、銀行への返済額が違ってきますので、いろんな工夫を
しました。A事業用資産の買換の特例B損益通算C持ち分の交換などです。
③不動産を組み替え
先ほど、資金をプールしたと言いましたが、その資金を利用して、利回り12%の一棟マンションを
保証人でない、母親名義で購入しました。これにより、キャッシュフローが改善され、更に事業用資産
の買換の特例を使ったので、節税にもなり、母親名義なので、銀行の抵当からも逃れること
ができました。
④高く不動産売却する
それから、土地を高値で売却するために自分で更地にして、電気・ガス・水道と道路を通して
開発行為をして売却することで坪単価で5万から10万くらい高値で売却することが可能となった。
⑤資産の保全
先ほど、不動産組み替えで母親名義にした話をしました。また、自宅には闘うべき銀行以外の
抵当権をたくさん設定し、手出しができなくしようと考えました。闘うべき銀行は、その銀行の
抵当権が設定されていない物件に担保を要求したり、追加の保証人を要求してきましたが、
すべて断りました。その他、どうしても資金繰りが苦しい時に生命保険を利用して借入金をして、
凌いだこともあります。保険会社から、借入できるのはあまり知られてないですかね?
イチローは準備することの大切さを言ってます。試合前に心身ともに全ての準備を整えておくんだと。
常に準備を心がけ、その積み重ねを継続することそして、準備を積み重ねてこれたことを誇りに思う
ことが重要なんだと言ってます。借金返済においても、いろんなシチュエーションを想定して、準備した
からこそ、その場で対応することができ、その後も協力者が現れる場面でも対応でき、ひいては
全額返済に繋がったのではないかと思います。
この頃に、アパートやマンションの売却をはじめて、借金は25億円程度になってました。