eb701a644043fbc9a0f249d5d95b4aa4_s

【1,600万円の課税ミス!資産税に特化した税理士を探しましょう】

今回は、士業を安易に選ばない方が良いというお話しです。

相続対策後の確定申告こそ、重いものです。

税の特例は何を使うのかの手続きなのですから。

 

何事も、完了したと思った時の気の緩みほど怖いものはありません

そんなお話しです。

 

≪ 目次 ≫

お客様内容

計画を壊すのは、常に部外者

目の前の功績か?積年の恩恵か?

相続に長けた専門家は逃げない

チームで動いている理由を今一度

 

お客様内容

693430_kazoku_kaigi_image

お客様は、私が相続事前対策を無事に完了することが出来た方。

 

自宅に近い地元の税理士へ確定申告をお願いしたことで発生。

毎年50万円以上の損をし続けることが確定してしまったのです。

 

キャッシュフローが芳しくない駐車場利用地を売却。

その資金を元手に、都内の好条件のアパートに買い替え。

これにより、相続税の大幅な減額、毎年安定した収益の見込みとなりました。

 

この他にも、お父様の体調不良もあり、自宅の生前贈与をお母様へ。

 

払うものは払います。

支払額の見通しが付いたことで相続税を支払う目処も、方法も確立できました。

 

家族に、いつ、何が起きても慌てふためくことなくなりました。

これで心静かに追悼できるように整いました。

 

計画を壊すのは常に部外者

08e52cdf6522eafd070571b437159297_s (2)

年が明け、確定申告の時期。

対策構築の完了から時間も空いていました。

確定申告の手続きについて確認も含めメールでご相談が寄せられました。

 

『確定申告は、地元の税理士に頼もうと思っています。』

 

!?

これには、目を見開いて驚いてしまい、電話でお話しすることとしました。

 

大事なことなので、もう一度、お伝えします。

覚えておいてください。

相続の事前対策をしても損をするケースは、確定申告への気の緩みです。

 

「●●さん、前から私は言っていましたよね?絶対に、私が紹介する資産税に強い税理士さんが良いですよ、て。」

「相続対策の手続きも、紹介した税理士さんに頼んでましたよね?」

 

お客様「はい…」

 

「資産税とか相続案件は、それに特化した人間でないと、ミスが起こりやすいものなんです。」

「相続は、10人いたら10人違うと言われるぐらいに難しいもの。資産税も同じですよ!」

 

納得したような反応だったので電話を切りました。

けれど、結果としては地元の税理士さんに頼んでいました。

 

確定申告は済ませたと報告があったので、念のため申告内容を送ってもらいました。

それを相続対策手続きでお世話になった税理士へ情報共有しておきました。

 

確認してくださった直後でしょう。

『血相を変えて』とは正にこの事と分かる声で電話が掛かってきたのです。

 

「杉浦さん!これ、ヤバいよ!!」

 

目の前の功績か?積年の恩恵か?

life-habituation-05-01

先に申し上げた通り、自宅は生前贈与。

駐車場利用地は、都内のアパートに買い替えました。

 

そう、大きなことではこの二点

これらを上手に組み合わせられていなかったのです。

 

その他にもチラホラと小さな不備もありました。

しかし、それもカワイイものと思えてしまうほど。

 

何が抜けていたのか?

 

①夫婦間での自宅の贈与は無税に出来た

 

≪夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除≫

20年以上の婚姻期間のある夫婦への特例。

自宅の贈与、または自宅を取得(購入)する際の金銭の贈与が2,000万円まで控除される制度。

その他にも適用要件があります。

こちらの国税庁のホームページでご確認ください。

 

相続事前対策チームの見立てでは贈与税は0円

ところが、申告内容では税額400万円が挙げられていました。

 

②買い替え特例を使ってしまった

 

≪事業用の資産を買い替えたときの特例≫

個人が、事業用不動産(譲渡資産)を譲渡(売却)し、一定期間内に特定の地域内にある資産(買替資産)を取得し、それを1年以内に事業用として稼働させた場合、一定要件を満たせば、譲渡益の一部への課税を将来に繰り延べることができる制度。

その他にも適用要件があります。

こちらの国税庁のホームページでご確認ください。

 

確かに特例を適用させたことで譲渡税を大きく軽減することができはしました

確定申告時だけを見ればトータルの課税額は2,000万円から400万円になりました。

 

けれど、『税の繰り延べ』とは、支払い免除(控除)ではありません

この勘違いをされている方は、一般家庭の方から資産をお持ちの方まで大変多くいらっしゃいます。

 

これが、厄介なんです。

 

税理士「特例を使ったことで2,000万円の支払いを(現在は)しなくて済みましたよ。」

 

そう言われたら、お客様は大喜びですよね。

税理士を感謝しますし、頼んで良かったと思われるでしょう。

 

ところが、落とし穴は来年以降、物件を持ち続ける限り損をし続ける。

そんな手続きをされていたのです。

 

買い替え特例を使わず、譲渡税を払う。

この流れにすることで毎年の所得を減らすことができたはずでした。

 

特例を使ってしまったことで、ざっくりの計算になりますが毎年50万円以上が課税されるのです。

物件を持ち続ける限り…

 

資産運用における損失を考えるうえで大事なことがあります。

2,000万円-400万円の1,600万円を単純に50万円で割る話し…

32年分の損の話しではありませんからね?

 

その毎年の50万円は、運用で30年後には数千万円の差になるという話しです!

1世代の数千万円の差。

お子さま、お孫さん…考えるほどに相続の損失とは膨れ上がるもの。

 

裏を返せば、きちんとした手立てによる年間数十万円の差は、1千万円単位で生活に余裕を生むことができる話しです。

 

事業用資産の買い替え特例は、他の制度との併用ができません。

だから、配偶者控除(繰り延べとは違い、税の支払い免除)が出来ず、400万円の贈与税が申告されていたのです。

 

税理士さんは、無駄なお金の支払いを防いでくれる専門家と認識して人選するでしょう。

申し訳ありません。

本当に仕事のできる税理士さんは、お金を殖やすことにも勤勉なものです

 

だから、『今回の申告で幾らの支払いを抑えた』ではなく、『長い目で見た時のトータルコスト』としての提案が正しいとなるのです。

 

相続に長けた専門家は逃げない

4015b5519a0b8bb759b0903e94610915_s

ここまでの話しを伝えたところで、いろいろと確認したくなりました。

 

「税理士から、この説明は聞いていましたか?」

 

お客様「いや、聞いてないです…父は説明を受けていたようですが。」

 

92歳のお父様にだけ説明し、これから不動産運営を担う息子さんには説明をしない。

地元の税理士のやり方に憤りを感じました。

 

過ぎてしまったことを愚痴っても仕方ありません。

修正申告をしてもらうことが先決です。

 

依頼したという税理士に連絡を取ったところ

「(申告期限である)3月15日前は広島にいて対応は出来ないですね。」

「そっちでやっといてください。来年からも、そっちでやって良いよ。」

 

・・・そういうことではない!

 

私に税理士を叱責する権利はありません。

言いたいことは山ほどありましたが、言って解決にもプラスになることもありません。

不快な態度を取ったことで資料提供に支障が出たら、元も子もありません。

 

相続事前対策チームの税理士さんがお客様と連絡を取り、申告のし直しをしてくれました。

それもご厚意で。

事の深刻さが分かっているとはいえ、頭が下がる一方です。

 

しかし、事業用資産の買い替え特例は選択制での適用のため、修正は認められません。

 

事の大きさ、損失額を考えれば損害賠償ものです。

 

とはいえ、お客様をけしかけるわけにはいきません。

こちらから言うのは止めよう。

言われたら損害賠償できることは教えよう。

わざわざ揉めごとを起こす必要はないか…

 

穏便なお客様ゆえ、訴えに発展することなく、出来る限りのことをして欲しいというお願いだけでした。

 

チームで動いている理由を今一度

865b8c7dbaf1c427818a6e2bf3599084_s (2)

ご依頼時にも計画進行時にも、何度も言います。

相続に長けていると言える専門家がチームにならないと結果が出せない、と。

 

それゆえに、今回のお話しのように

「この部分は、安く済ませられるあの業者に任せよう」

そう考えるのは、本当にリスクです。

そして、計画とは違う進め方で大きな損をする・・・

 

これは、本気でお客様の想いに取り組む人間にとってショックな出来事です。

それぞれの分野の専門家が見解を述べて、他分野の見解を取り入れた配慮から成立したものが計画です。

 

パッと見で分かるものもありましょうが

「なぜ、ここでこの非効率を?」

チーム外の人間からは、そう見えるものにも意味があります。

 

だからこそ、国への報告・処理が終わるまでは、どうか安易に考えては欲しくないのです。

 

相続案件のほころびは、物件を持っている限り損をし続けてしまうものです。

とくに不動産は10年は先を見る事、10年は保有しないと損を生むことが大半。

 

今回は、計画のほんの一部の損で済んでいますから、利益を生むキャッシュフローは成立しています。

 

お金の余裕や欠損は、物件の息を長くも短くもするものです。

目の前の小さなほころびも、後々に大きくなって返ってきてしまいます。

どうか、お客様もまたチームの一員としてご参加いただければ、幸いです。


A studio shot of a sad young woman holding her head in her hands

【どんなプロでも防げない!一般家庭に起きた500万円の相続による損失】

今回は、遺言書の効力を過信してしまい、住まいを奥様に残すことが出来なかった案件です。

 

『どんな手立てを講じようとしても、どうにもならない場合がある。』

それもまた知って頂きたい、そんな想いでお話しさせて頂こうと思いました。

 

≪ 目次 ≫

お客様内容

500万円は手元に多く残せた

遺言書のおかげで

連絡しづらい人ほど連絡を

 

お客様内容

 

1bf185b95b362d81053dd713c8eb9452_s

ご相談者は、中小企業同友会のメンバー。

普段から交流のある方だからこそ、自分の納得できる効果を生み出せなかったのは申し訳なさと悔しさが残っています。

 

「お母さんの悩みに、相談に乗って欲しい」と。

住まわれているマンションへ訪問させて頂きました。

 

挨拶も済んだところで、あるハガキを出されました。

それこそが悩みの種。

 

遺留分減殺請求のハガキでした。

 

※遺留分減殺請求:被相続人(今回は、お父さん)が特定の相続人(今回は、相談者のお母さん)等に遺産のほとんどを譲るといった内容の遺言を残していた場合など、特定の者にだけ有利な内容の遺産分配がなされた場合に、一定の範囲の法定相続人が自身の最低限の遺産の取り分を確保できる制度。

 

※遺留分:相続人が最低限の遺産の確保ができるよう設けられた制度。

兄弟姉妹以外の相続人には相続財産の一定割合を取得できる権利。

この権利は、遺留分権と言います。

 

家庭事情を確認させて頂きました。

聞けば、お母さんは後妻。

 

前の奥様との間のお子さまが二人。

彼らから遺留分減殺請求が来ているとのこと。

遺留分は、相続財産の1/8が二人分です。

 

解決のための対応期限が、残り一ヶ月。

 

……

 

残り、一ヶ月ですか…

 

お母さん「遺言書があるのだから、払わなくて良いのよね?」

 

それで期限ギリギリまで、ご相談に動かなかったのだと分かりました。

 

ハガキでこうした案内が来ているのです。

先方はきちんと専門家に相談をしたうえで動いています。

 

こちらが弁護士を入れて相談しても、結果は何も変わらないのは明白です。

 

現金も含め、遺留分を渡す資産はありません。

 

手立てそのものは、幾つもあるのでしょうが時間が足りません。

もう、自宅を売却するしか対応策はありませんでした。

 

500万円は手元に多く残せた

銀行融資

不動産評価額としては、2400万円。

遺留分を計算すれば、1人あたり300万円。

合計600万円。

 

実際の不動産売買の相場は評価とは別物です。

早速、査定に移らせて頂きました。

 

室内状況の把握は出来たので、事務所に戻って市場のリサーチ。

結果としては、2500~2600万円。

 

一般市場への売り出しでは、契約までに2週間はみておかなければなりません。

どんなに早くても、です。

 

物件の広告宣伝・物件案内の対応・申し込み獲得・契約締結。

この流れがあります。

 

売り出して一週間以内に物件案内が入る。

そのお客様が気に入って申し込み。

そんなご都合主義を積み重ねた結果で、2週間です。

 

そして、売買契約の締結後の住宅ローン手続き。

買主様を急かして破談にしないためには、3週間は見ておきたいところ。

 

もうここまでで対応期限を過ぎています。

 

確実に期限内に対応することが支払額を最低限に抑える答えです。

事情が事情です。

弊社と取り引きを多く行なっている買い取り専門業者に高値を懇願。

 

なんとか2000万円の値を付けてもらえました。

 

ハガキが届いた時点でご相談くださっていたら…

先にご案内した通り、一般市場での売却で500万円は追加で手元に多く残すことが出来たご相談内容でした。

 

期限が一ヶ月後では不動産買い取り事業者との取り引きでしか動きようがありません。

しかし、半値近くになるのが買い取り市場と思えば、本当にがんばって値を付けてもらえたと思っています。

 

遺言書のおかげで

遺言書

遺言書があったから支払い合計が600万円で済んだことは大きいです。

何もしていなければ、前妻とのお子さんに800万円支払わなければならなかったのですから。

 

弁護士が入っても遺留分の権利を無くすことが出来ないので結果は変わらない。

そう、先に言いましたが、弁護士が入れば依頼料と報酬額の支払いがあります。

 

手元に残るお金から更に10%引かれるだけです。

弁護士が動ける範囲のご相談内容ではありません。

まず弊社にご相談くださったことは喜ばしい状況でした。

 

相続に詳しくないのが一般家庭の当たり前です。

そうなると問題になるのは、実は遺言書への過信なのです。

 

今回が正に当てはまる内容です。

『遺言書があれば、遺留分は払わなくても良い』です。

 

相続人の全員が、その認識であれば請求期限が切れて、事なきを得るでしょう。

でも、誰かが正しい相続手続きを調べれば、1分もせずに明るみにでるのがネット社会です。

 

正しい遺言書の書き方が誰にでも出来てしまうからこそ、その効力の範囲を正確に把握できずトラブルを引き起こします。

 

相続における減税処置と税処理。

遺言書で決められた相続人それぞれへの相続資産の内容・分配と遺留分(遺留分権)。

この二つは分け隔てて考えてください。

 

税金対策ができれば相続対策ができたと言えるわけではありません。

 

連絡しづらい人ほど連絡を

男性 電話

遺言書が残されていたぐらいですから、事前対策には関心が高かったことと推察します。

 

遺言書を残そうと思った時に、前妻の息子さん二人に話しをつけておいても良かったと思います。

放棄してもらえるものかどうか。

 

もし、話しをして同意を得られなかったら、それこそ専門家に相談です。

 

どういった手続きをすると、相続権の主張に対して最低限の支払いで済むのか?

自宅の売却しか手が無いのであれば、事前に奥様に死後の住まいや遺留分への対処方法を遺言書に記しておく必要があります。

 

誰でも簡単に、どんなことも形を整えることが出来る情報現代。

遺言書もまた然り、です。

 

家族も親族も完全に考え方が一致団結している書面など証しとなるものがない限り、遺言書の作成に専門家がいる意味や存在価値は、確実にあります。

 

人が複数人集まり、時を重ねるほどに完全な一致団結は本当に難しいものです。

会社組織という、利益を生みだす商品やサービスが一致し、目的も明確化されている人の集まりでさえも、一致団結は困難極まりない課題です。

 

家族となれば、方向性を明確にする機会は意外にも少なく、そこに、感情や一人ひとりの人生事情が折り重なるのです。

 

ご自身の過去を正直に振り返った際に、迷うことが合った時には話しを聞いてもらうだけでも、きっと良い道が見付かると思いますよ。

 

最後に、厳しい言葉となってしまいますが、伝えておきたいことがあります。

 

過去に結婚を決めるほどの人との出逢い。

そして、その間の子ども。

その存在を蔑(ないがし)ろにした考え方は、後に幸せになるほど、生活に余裕を作れるようになるほどに、今現在、最も大切にしているご主人(奥様)やお子さまの手を煩わせる結果を生みやすい。

その現実を心に留めておいてください。

 

過去の愛情でも、親子の縁も、思うほど簡単に切れるものではないようです。

 

大切に思うほど尽くした手は相手に伝わり、思っていたよりも円滑に済むことも多いことを覚えておいてほしいと思います。


526c90c6622ab42dd1e290b10f851a00_s

【返済に困ってきた…そんな相談は、いつからが良い?任意売却のご相談からみるプロの本音】

誰しもが住宅を購入する時に、返済に不安がある中では買いませんよね。

それでも、返済に行き詰ってしまい任意売却や競売の一途を辿るケースが毎年、一定数挙がっています。

 

競売や任意売却中の物件が存在しないことは無い

その事実もまた、目を逸らしていけないことだと思っています。

 

様々な経緯で、これらの売却手段に至っています。

ですが、身近だからこそ怖く、知っておいてほしいケースを今回は挙げさせて頂こうと思います。

 

≪ 目次 ≫

お客様経緯

困りごとの相談のコツ

任意売却の裏側

どんな機関とも窓口は大切に

ここからの選択には覚悟が不可欠

相談のタイミングは、どこか?

 

お客様経緯

1bf185b95b362d81053dd713c8eb9452_s

今回の事例は、ファイナンシャルプランナー(以下、FP)からのご紹介によるものでした。

ご紹介者であるFPのご友人。

住宅ローンの返済ができない状況にまでなっているとのこと。

 

「このままでは競売になってしまう。」

「任意売却で、何とかなりませんか?」

 

最終手段に至らないように相談に乗り、計画し、回避させることがFPの仕事。

ご相談時には手の打ちようがない状態だったのでしょう。

 

最終手段の中で、少しでも良い状況を残すベストな行動

それは、実務に携わる人間への早期バトンパスです。

 

プロの資質とは、ここに問われると私は考えています。

 

『回避策を練るのが仕事、最後まで諦めないことがプロ』

ここに固執して自身のフィールドで留めたら取り返しがつかないことになる。

それを知っていて、実際に行動に起こせる人がプロフェッショナルではないでしょうか。

 

プライドを、どこに持つか

それが伝わるご相談だからこそ、実務以外の面でもお客様には情報提供したくなるものです。

 

背景を聞けば、離婚が原因。

だから、プロのチカラを頼り早期解決に踏み切る必要がありました。

 

相談に至るまでのプロセスは、致し方ないと思いました。

浪費などではなかったからです。

 

IT業界に携わる職種に勤務していらっしゃいました。

勤め先の会社の状況により年収が下がってしまったことが発端。

 

給与は直ぐに下がっても、生活の固定費を下がった年収分だけ下げる。

これは困難を極めるものです。

 

そこで、生活費の為にクレジットカードをつまんでしまったことが始まり。

なんとも言えない事情だと思います。

 

『カードではなく、誰かに借りる選択は無かったのか?』

結論だけ見れば容易く言えるでしょう。

 

けれど、実際にお願いできるものかどうかは別問題です。

「お金が足りない。」

これを親族だろうと友人だろうと近しい方に吐露する辛さ…

耐え難いものがあると思うのです。

 

どんなに事情を分かってもらおうとも

人によっては自分に落胆する気持ちを抱いてしまうでしょう。

協力を得られない上に、付き合い方を変えられてしまうことだって多くあります。

もしかしたら、話しが広がってしまうのではないか…

 

考えればキリがないのではないでしょうか。

 

いろいろな思いや考えがあるまま、周りに相談ができなかったそうです。

そして、3つのクレジット会社からお金を借りている状況でした。

それらが返せなくなって、住宅ローンも返せなくなっていました。

 

困りごとの相談のコツ

窓口

借入状況を整理したところ

住宅ローンは、残債3,500万円。

カードは、3社で300万円。

 

まず、大きな金額であり私の分野である住宅ローンから

ここは、借入機関の窓口へ訪問し相談するのが最善への一歩

 

お金を貸してくれている金融機関を抜きに

不動産会社へ相談に行ったり、あれやこれやとこねくり回す。

これはハッキリと申し上げまして無駄です。

 

こちらの事情や意図を汲んでくれるのか否か。

それが見えてこそ現状打破の戦略が最短、最善、かつ有効的なものになります。

 

ちなみに、返済が滞って相談に行けば、すんなりと任意売却になるとは思わないでくださいね。

任意売却を承諾するということは、お金を貸した側は貸したお金が100万円単位で返ってこないことを意味するのですから。

 

今回の相談の結論は、相談窓口の担当者から一言。

「支払いストップしていいよ。任売(任意売却)にしなさい。」と。

 

揉めることも、事情を汲んでもらう為に必要以上の画策をしたと言うわけでもありません。

 

今回の承諾には、ちょっとした演出はしました。

それでも、相談や交渉のコツの初歩は、顔を合わせながら話し合うことです。

 

任意売却の裏側

相談のタイミング

任意売却は、通常の売却のように売り出し価格の設定が自由ではありません。

 

そして、大手不動産会社であろうと企業の大小を問わず

相場よりも安い売り出し金額を設定されてしまう傾向が大変に強い現実があります。

ここが、最も違うところでしょう。

残債金額よりも平気で何百万円も低い金額になることが珍しくありません。

 

実際の成約金額が残債よりも少なければ、その差額は借金として残り返済義務が発生します。

それでも、月々の返済金額が低くなれば生活は今よりも楽になり、社会的義務も果たせるという大義名分の説得をされます。

 

なぜ、ここまでの現実があるのか?

それは、任意売却の開始から売値の全額を受け取るまでの手続き、ここの煩雑(はんざつ)さにあります。

 

  • 価格設定の審査
  • 進捗報告の徹底
  • 購入申込金額への承認取得
  • 売値の全額受け取り時の立会い手配

 

任意売却の案件への神経の使い方や、要する実務時間の多さには同業者と話しが尽きず盛り上がるぐらいですよ。

 

「売値決めるにしても、審査が通るか分からないし、結果を待たなければ動きも取れないよなぁ。」

「数字の見方が分かる外部の人間に見られるってのは、緊張するものがあるね。」

「売り出してからも、進捗報告のマメさの必要からのスケジュールのリズム調整とかね。」

などなど。

 

自由度が制限されることは、販売する者にとっては業界問わず煩わしいと思うのは我がままなのですが、本音といったところでしょう。

 

ただ、当たり前のことなんですよ?

進捗報告の徹底に関しては特に、実務要項として宅地建物取引業法の定めに則っているだけです。

 

本当に怖いことは1つ。

任意売却は『いわくつき物件』として見られて避けられてしまうことがあります。

そのため、仕事が煩雑なことも手伝って早期に成約に至れるようにしてしまいます。

 

それが『いたずらに相場よりも安い金額設定と、緻密な根拠資料を作り上げて審査を通す傾向の強さ』です。

家を売っても届かなかった借入金額は借金として残るのですから、この点は本当に気を付けておきたいポイントです。

 

どんな機関とも窓口は大切に

電話交渉

業務の煩雑さと業界の本音や傾向はお解りいただけたかと思います。

けれど、業務の煩雑さはマイナスだけを生むわけではないんです。

 

世にいうところのピンチはチャンス、です。

 

そんな業務の煩雑さとマメに担当窓口と連絡を取り合うがゆえに、担当者と仲良くなることもあるのです。

 

今回も、事前に相談訪問の連絡をした際も、3~4年振りの電話にも関わらず覚えてくれていました。

「覚えてるよぉ。また来たのぉ?(笑)」なんて、やり取りがあったぐらいです。

私の性格や仕事の傾向にも理解があるというのは、やはり伝わるものがあるのでしょう。

 

だからこそ、どんな機関の窓口の方であろうと、仲良くなっておくと得だと思っています。

その還元は必ず、困っているお客様のために作用するものになるからです。

 

売却活動は、物件が最寄駅から徒歩2分の好立地。

駅も住み易さや認知度の高さもあり、売却開始2ヶ月で満額成約。

おかげさまで、住宅ローンの残債全額3500万円は完済。

 

この点の借金が残らなかったことには、胸を撫でおろすばかりでしたね。

 

ここからの選択には覚悟が不可欠

覚悟

相談開始の時から、住宅ローンは売却次第としてもカードによる借入の対処については、借金の性質が別のものとしてご相談とアドバイスをさせて頂いておりました。

 

私からは「FPに相談しているだろうけど、破産手続きをしても良いとは思う。」と伝えていました。

 

支払いができていないのですから、カード会社からは請求は来ます。

請求を無視していれば、その借入金を受け取る権利(債権)は債権回収会社に売られます。

 

取り立て方も変わってくることもあります。

法が厳しくなり、ドラマに出てくるような取り方ではなくなったにしても、プレッシャーは圧し掛かってきます。

給与を差し押さえられてしまうケースもあります。

 

それら現実を伝えた中で

「どうする?」と伺ってみました。

 

「破産しない方法でいきます。」

本人の意思での選択です。

 

色々とアドバイスはしたうえで

「対処の仕方は伝えた通りだけど、気を付けてね。」と…

破産しない場合に起こりうる現実を知ったうえで本人が選んだのであれば、それしか言えません。

 

その後にも何度か連絡がありました。

勤め先の会社にまで電話が掛かってくることが1社だけあったそうです。

 

伝えたことが、すべてお客様の頭に残るとも限りません。

「月に幾ら返すとか交渉もしてみたら?」

 

選択したとは言え、後戻りできる事例です。

「破産手続きをしても良いんじゃない?」

 

一見、引き返したように思われたとして、『誰かから言われた』という逃げ口を作ってあげること。

これは、相談者がもっとも気を遣ってしかるべきことだと考えています。

 

大事なことは言い訳をしないことではありません。

本人の負荷が軽いのは、どちらなのかを≪その時の状況≫で考えた答えであることです。

 

もし、以前出した答えを変えたとしても、何も言わずに受け入れる心持ちを。

話しを聞く側にこれがあれば、素直な答えを出せると思っています。

 

ここで弁護士なら「破産手続きをしなさい。」という言い方をされたと聞くことが多くあります。

破産手続きを選択してもらえれば、弁護士としてはお仕事になりますから手数料が入る流れとなりましょう。

相談だけでは、彼らにとってはお金にならない仕事の範囲なのかもしれません。

 

私は、私自身に起こる様々なことに対して常に、リスクとメリットの天秤に掛けて答えを出します。

ですから、お客様にも同じように『知ったうえでの選択』が出来るように相談に乗るようにしています。

 

破産手続きの道を示すにしても、言い方ひとつですよね。

 

破産手続きをせずに進めていく方法は、幾つかあります。

破産を選ぶにしても手続きにはお金が掛かります。

心理的負荷もかなり掛かります。

 

決意をして買った住まいの手放し、離婚。

そこにおける破産宣告の選択…

 

安易にできる選択ではないんです。

幾ら合理な手段だとしても、心が追い付かないことがあります。

 

相談のタイミングは、どこか?

526c90c6622ab42dd1e290b10f851a00_s

「こうなる前に相談したほうが良い。」

お金に関わる立場のお仕事の方ならば、当然に言うことですね。

 

「カードでつまむ前に相談してほしい。」

具体的に申し上げるならば、このタイミングです。

 

今回で言うならば、様々な可能性が生まれます。

キャッシングに手を出す前なら、任意売却にしなくても済んだ。

破産の恐怖を味わわなくても良かった。

離婚しなくて済んだ。

 

だからこそ、心理的タイミングならば『心配になった時点』での相談がベストです。

 

破産は、怖いものです。

私自身、想像が付かないほどの借金を負った経験があります。

だからこそ、気持ちが分かる者として一緒に解決策を考えています。

 

本当に行き詰ってからの相談では救えないものを生み出してしまいます。

でも、ほんのちょっと心配になった時の相談は、残せるものをたくさん作れます。

そのことを多くの方に知ってもらえたら、何よりも嬉しく思います。


素人と思っていない素人が一番キケン!交渉を熟知した不動産のプロが語る『明暗が出た2事例』

今回は、同じ人からのご紹介案件を2つお話しします。ですが、片や10億円もの資産を『ふい』にしてしまったお話しです。

 

ご紹介者は、スイスの金融機関に務めるプライベートバンカー。

不動産というものは、窓口になる方の人間性次第で幾らでもお客様は損をします。

それが、10億円。

正直、笑えない話しです。

 

何があったのか?

どうすれば、そんなことが起きなかったのか?

 

ぜひ、知っておいてください。

金額の大小ではなく、チャンスをモノにできる人と、みすみす逃してしまう人の差にも通じるものなんですよ?

 

【 目次 】

お客様経緯①

大きな物件のネック

契約から引き渡しまで1年半!?

お客様経緯②

素人が一番キケン

お客様環境を整える

まとめ

 

お客様経緯①

紹介

財閥系企業の専務の奥様。

物件条件が、まず地域限定。それも赤坂。

ご予算は3億円。

「中古マンションを探して…」

 

結果から申し上げますと

見付けたものは最大手不動産会社が囲い込み物件として一般市場に売り出していない物件をご購入いただきました。

 

※囲い込み物件:行政では物件をデータバンク『REINS(レインズ)』に登録することを義務としているにも関わらず、登録をしていない≪違反営業行為≫の取り扱いをされている物件。

ネット掲載だけはされていますが、不動産会社が問い合わせても物件紹介を拒否される。

結果、成約が遅くなり易い。

 

成約まで時間を要すれば不動産会社は

「売れないので価格を下げましょう。」

と、お客様に提案します。

 

売るのが簡単になる価格や、物件の下取り業者に相場の半値近くで売るよう提案されるのです。

当初に出された査定金額を下回る、下取り業界者を提案された場合、要注意。

 

囲い込み物件をお客様にご紹介できることを

「カッコいい」とも「頼りになる」とも思う方がいます。

 

けれど、そうは思ってほしくありません。

勘違いをなさらぬようお願いします。

 

そう思うことが、結果、ご自身が売主の立場になった時に損を招いていることを、お忘れなく

 

囲い込み物件があるなら、やっぱり大手や地元に強い不動産会社に行くと思わぬ物件を掴まされている方もまた、多くお見受けします。

 

大きな物件のネック

67c0ac951593859ce9721564eb5a714c_s

では、今回はどのような経緯で、どんな物件だったのか?

 

財閥系大手不動産会社の物件を紹介してもらえました。

その会社に勤めている知人に相談したことがきっかけでした。

知人も困っていましたが、渋りながらも紹介してくれました。

 

「実は、これから売り出す表に出てない物件があるには、あるんですよ…」

「ただ、内装費がやたら掛かるんですけど、それでもいいですか?」

 

おいおい、業界の人間がたじろぐって、どんだけだよ…?

そう思いながらも紹介を受けたのです。

 

内装費で、これ?

…確かに高額。

 

物件価格だけで飛び付いて良い物件ではありません。

それをお客様が飲めるとの回答だったので購入申し込み手続きへ。

 

けれど囲い込み物件なので、私が仲介に関わることは当然に先方企業が許してくれません。

 

まぁ、これはどうしようもないよね…

ここで取った決断は、私が身を引くこと。

 

こういう業界の慣習は、ゴネても良い結果には繋がらないんですよね。

だから、お客様と物件を扱う不動産会社を直接繋ぎました。

 

そうした経緯があって、本来買えないルートの物件を紹介してもらい、お客様は購入に至れたというわけです。

 

契約から引き渡しまで1年半!?

前倒し

紹介元のプライベートバンカーからは、私に間に入ってフォローしてあげてほしいとお願いされました。

折角のご縁。

本来ならば、お客様のご予算からすれば約900万円の仲介手数料のお仕事。

でしたが今回は、1/5の料金でお請けしました。

 

それも、先方不動産会社にお客様紹介料として交渉し、お客様への請求とならぬよう

結局、契約書を作らなかっただけで、買主様に行なう仲介サポートそのものをしました。

 

ところで、内装費用が高額になるって、幾らなのか興味ありませんか?

当初の見込み以上になったことに驚きました。

 

お客様のこだわりも強く、1億円掛けたらしいです。

お金というのは、在るところにはあるのですね。

 

もともとの物件事情もあり、その解決が終わった後に、内装については打ち合わせ開始。

打ち合わせにも時間を掛けたこともあり、なんと売買契約から引き渡しが1年半後になりました!

 

内装打ち合わせにフォローは不要でした。

まさに、忘れた頃に先方の不動産会社から連絡があり、お客様紹介料が振り込まれました。

 

この流れが、まさかあんな結末を引き起こすことになるとは…

 

お客様経緯②

1bf185b95b362d81053dd713c8eb9452_s

お客様は四国在住の方。

「東京のビルが欲しい。」

そのオーダーによりプライベートバンカーから再度、お声掛け頂きました。

 

予算は、10億円ほど。

エリアとしては、六本木近辺を指定。

 

今回は囲い込み物件ではなく、物件データバンク『REINS』に登録のあった物件

取り扱っている不動産会社は大手企業。

 

電話で問い合わせると

「ありますよ。」

普通の対応。

 

物件の販売状況、資料を入手しプライベートバンカーに紹介。

お客様も気に入ったとの返答。

 

お客様は香港に行っており、しばらく帰れない。

他に取られたくもない。

 

その結果、内覧は私とプライベートバンカーの二人。

写真など資料を揃え、お客様へ。

スムーズに購入申し込みの手続きに移ることになりました。

 

素人が一番キケン

e8e1258536f86dbefbf6d341b811446f_s

ここまでは、本当に順調でした。

 

不動産取引きというものは、企業ごとの色(クセ)というものが大事になってきます。

クセが業界では有名な大手企業。

 

「○○相手だから、お客様には満額で購入申し込みをするように伝えてね。」

「これがパターンだから。」

と、プライベートバンカーにアドバイス。

 

ここが運命の別れ道に…

 

このプライベートバンカーの担当者は、前職が国内金融機関に務めていました。

そこで、多少なりとも不動産に触れてきた(つもりの)ようで。

 

高額物件は価格交渉されるのが大前提と思っていたようです。

お客様は1円だって安く買いたいのは、誰だって同じです。

言うのはタダと思っています。

お客様の「交渉してほしい」と言われるままに、値下げが条件の購入申込書がプライベートバンカーを通じて私の手元に届きました。

 

「ダメだって言ったじゃん。通らないと思うよ?」

 

それでも、「申込書をもらってしまっているから先方に出してくれ。」と。

 

結果は、折り合いを付けるどころか、全く通らず。

購入申込書を送る前に他に申込者がいないことは確認していましたが、それにも関わらず返答は「一番手がいる。」の一点張り。

 

価格交渉するのが当たり前。

言うのはタダ。

これらの思い込みは、本当に捨てたほうが身の為ですからね?

 

例えるなら・・・

あなたが査定書に添付された事例物件にも目を通し、妥当な金額で売り出していたとしましょう。

 

「物件が高額帯だから交渉が当たり前」なんて言われたら、どんなお気持ちになりますか?

それも無根拠に。

 

…そうです。

不愉快ですよね。

そんな人に売る必要はないのですから、「二度と連絡が来ないよう断ってほしい」と担当者に伝えたくなりませんか?

 

それが今回でした。

 

もう取り付く島もないことをプライベートバンカーに伝えました。

 

分かっていたのに…

 

これにはお客様も激怒。

プライベートバンカーは、引っ込みがつかなくなったのでしょう。

 

出てきた答えが

「杉浦さん、今回は外れてくれ。」

 

一瞬で分かりました。

あぁ、『私が交渉に失敗した』ことになったんだな、と。

 

後に、物件を扱っている不動産業者に直接連絡を取ったことは、又聞きながら知りました。

 

一つ覚えておいた方が良いことがあります。

これだけ数多の不動産会社がありますが、横の繋がりは強く世間は狭いものです。

 

隠れて筋の通らないことをしますと、業界外の方であろうと情報は回るものです。

 

それ以降、5年以上経ちますが連絡は途絶えたままです。

その物件が購入できたかどうか、結末は知りません。

 

この業界は、成約になったかどうかではなく、筋を通せるか否かの情報の方が大事なのです。

 

お客様環境を整える

直接相談

予算内の好物件であり、不動産は縁もの。

 

お客様にきちんと納得いただける説明をしていなかった。

お客様と私が直接お話しできる環境を作っておかなかった。

これらにより、正直、こんなにも美味しい物件を逃がすことになるなんて…

 

説得の場面でいきなり「私、不動産のプロです!」

なんて登場しても、買わせたいだけの無理強いトークにしか聞こえませんからね。

 

プロに繋がず、ひとりで調整しようと動く人の怖さ。

 

それは…

真実は分からないままにされること。

だから対処が何もできなくなることです。

 

実際に業務をしていない人間が間に入ることで、非効率的な流れになるのは当然です。

とはいえ、紹介者のプライドも考えなくてはいけないのが難しいところ。

だからこそ、助言の念押し。

 

おそらく、本当に不動産実務に当たっている方ならしていることだと思うのですが…

交渉したらマズいと分かっている物件に対しては

「交渉をすることで折り合いどころか、即断絶も覚悟してください。」

「そのうえであれば私は頑張ります。」

と告げるものです。

 

単純に「がんばります!」の一言が、どれほどのトラブルを起こすことか…

お客様との信頼関係を取り戻せなくするのかを嫌というほど知っているからです。

 

まとめ

いかがでしょうか?

不動産が、担当者の人間性次第で幾らでも得も損も生むお話し。

 

基本は、実務をしない素人を窓口にしない。

素人と思っていない素人が一番キケン。

 

これを認識しておいてください。

 

大事なことは、実際に業務に当たっている人と直接繋がることです。

又聞きほど操作されても文句も言えなければ、真実も知ることができません。

 

ゆえに、手の打ちようも無くなります。

紹介元の方が同席しても良いです。

メールならBccに紹介元のアドレスを付けてもらうでも良いではありませんか。

 

とにかく、隠されない状況、裏取りできる状況をあなたが要求することが大切ですよ。


08e52cdf6522eafd070571b437159297_s (2)

放置が最も損を呼び寄せる!売れないのではなく買えない状態!?不動産売却あるある

昨今、情報社会と言われ、情報過多とも言われて『調べれば大抵のことは分かる』時代。

不動産知識も、一般の方が身に付けていらっしゃいますね。

 

それでも、調べようが無い。

調べようとも思わない。

ここで大きな損を抱えてしまうケースは、まだまだ絶えませんね。

 

今回は、売主の立場になった時に損や失敗をし易い事例

だからこそ、知っておいてほしいと思っています。

 

≪目次≫

お客様背景

売主様の一歩があればこそ

売却開始2ヶ月

手続きの詰めが結果に

まとめ

 

お客様背景

1bf185b95b362d81053dd713c8eb9452_s

社労士からのご紹介。

離婚がきっかけで、売却。

売却活動は既にしているけれど、2年間も売れていない為、困っているので相談に乗ってほしいというもの。

 

現状の把握として、まずは不動産業者だけが閲覧できる物件データバンク『REINS(レインズ)』の登録状況を確認。

 

…物件の登録は確かに、してありましたよ。

けれど、販売図面の登録がされていませんでした

 

こんな販売活動状況で、売れるワケが無いんですよ。

 

どういうことか?

あなたが不動産会社の営業マンであると想像してみてください。

 

不動産会社はノルマが課せられており

1日でも早く少ない接客回数で申し込みを獲得するよう

毎週営業会議で刷り込まれていることが普通です。

 

いざ接客。

REINSに、お客様の条件を打ち込み物件検索。

幾つも似たような価格帯の物件が表示されます。

 

10件表示されて、他の物件は販売図面が登録されて出力するだけの状態だとしましょう。

※実際には30件、50件と表示されることが多く100件を超えることも。

 

他の物件なら、お客様に直ぐに提案接客が出来ます。

そこで興味を引き、お客様から

「これ、気になるんで案内してほしいです。」

となれば、販売図面を登録されてない物件を扱っている不動産会社にわざわざ電話して、図面のFAX送信をお願いして、届くまで待つでしょうか?

 

上司や周りから

「案内してほしいって言われてんのに、何やってんだよ?」

なんて言われても可笑しくありません。

 

つまり…

紹介されず他の物件は次々と決まり、後から目新しい物件が登録され、情報の鮮度の高いものから紹介されていく…

新しいということは他社の営業マンが提案していない可能性が高いのですから、優位性を感じてもらえますよね?

 

日々、これの繰り返しですよ。

多大な営業プレッシャーの中で、不親切な情報は取り残されるのは当たり前の話しです。

 

私のような一人企業であれば、采配も接客ペースも自由です。

お客様に最適なペースで最適な道筋を通すことで信頼が雪だるま方式で積み上がっていく状況とは全く別の文化なのです。

 

売主様の一歩があればこそ

526c90c6622ab42dd1e290b10f851a00_s

売却とは、売主様の気持ちも、こちらと一緒になり足並みを揃えて頂く。

これが、何よりも大事な『はじめの一歩』です。

 

背中を支え、力強さを与えるように

「クレームを今の不動産会社に言いましょう。」

「そして、REINSの物件登録の抹消をお願いしなきゃダメですよ。」

 

売主様に動いてもらわなければ私も動けないことが、たくさんあります。

売主様の姿があって、私たち不動産事業者の姿も決まると言っても過言ではありません。

 

売主様の一歩さえあれば!

私たち、本気でお客様を守りたくて支えたくて不動産業を営んでいる人間は幾らでも動けるんです。

 

これは忘れないでください。覚えておいてください。

 

今回は、相場から若干ながら頑張った価格1500万円で売り出しており、それが何の変化も、やるべき基本もせずに2年間も塩漬け状態

放置だったわけです。

 

不動産売却での損は売れないことではありません。

不動産は『生もの』だと思ってください。

だから、情報という水分が留まり腐らないよう、対流させなきゃいけないんです。

 

手を変え、品を変え、目新しさと市場の反響を見る。

そして、反響に反応して動きを出すことです。

 

少し手厳しい話しではありましたが現状を認識して頂く為に

「価格を改めるなど手を打つか?今の腐ったままで売りますか?」と。

 

離婚も決まっており、時間が余り残されていません。

だからこそ、お客様には不動産会社への連絡と方向性の決定をして頂くしかありません。

多少表現が厳しくなろうとも、現実の厳しさを感じてもらったうえでの決断が必要だと考えていました。

 

価格を改めるなら、途中で元の値段に戻すことは出来ないからです。

値下げをすれば住宅ローンの残債額との差が余りなくなり、売却戦略の打ち手も限られてしまうのは正直なところではありましたが、そうは言っていられない2年間という時間の浪費。

 

私が出来ることは、購入申込時の価格交渉が入った時の対処を慎重に行なうこと。

売却にも諸経費は必要なもの。

取引後の手残り金額が残債を下回るような取引への対応は厳しかったのです…

 

売却開始2ヶ月

34e776df81dcfe99c4d15d063f9e63b9_s

正式にご依頼いただき、弊社での仕切り直しでの売却再開。

1500万円では売れないのが明白ではありましたが、少し下げる程度で。

すると、2ヶ月で価格交渉はありましたが購入申し込みが入りました

 

地方物件が好きな再販売目的で購入する不動産会社からの申し込み。

一般の方からの申し込みの場合、融資が通るか否か不安があるものですが、不動産会社であれば、その点の心配がない事は特典です。

 

…が、不動産会社が買主の場合、買い取った後は先方で手を入れるのが通常なので取り引きは『ざっくり』で、サッサッサッと進むものなのに、今回は確認が細かかったですね。

 

知っているからこそのチェック項目の多さでした。

後ろめたい項目も状況もないのですが

「数百万円の価格交渉して、まだ聞くのか!?まだあるのか!?」

というのが正直な感想でしたね。

 

いやぁ、疲れました(笑)

 

残債ギリギリの購入価格。

諸費用を差し引くと残債割れ。

とはいえ、これ以上の売却期間の引き延ばしも現実的ではない。

 

……

 

住宅ローンの借入元にお客様と一緒に行って、金融機関に相談しに行くことにしました。

 

相談に応じてくださり、100万円を別のローンに組み替え。

おかげで、残債割れを防ぐ形を取れるようになったのです。

大きなお金を預貯金から動かすこと無く、月々払いで対応できることになりました。

 

これは、金融機関の担当者がお客様事情を汲んでくださるお人柄であったことに救われた思いです。

 

交渉しに行かず、相談しに行くスタンスで訪れて良かったと、ホッとしました。

スタンス、態度ひとつで上手くいこともあれば、下手に刺激をして強情な態度を取られてしまうこともありますから。

 

こうして、期限にも間に合い、価格や支払いにも不安点なく、確認項目が多かったにせよ不動産会社が買主だったので取引後に何も言われない条件も通り、無事にお客様の悩みの種を取り除くことが出来ました。

 

手続きの詰めが結果に

3231f68395b56cd95d0e73ec3b6e9d31_s (2)

先日、不動産コンサルタントと食事をしていた際のこと。

業界の不誠実さについて情報交換をしていると、更なる実態が。

 

「トラブル相談の時に、不動産会社とのやり取り確認すると、驚きますよ。」

「まず、媒介契約(売却活動を依頼する契約)の種類による報告義務、その頻度にも義務があること、契約期間が最長で3ヶ月までであること、契約更新に自動更新はないこと、売主からの更新連絡によるものでなければ更新は出来ないこと…これらの基礎説明が一切ない。」

「こんなのが、ザラですからね。」

 

「クライアントは、販売図面を目にしたことも無いとか。」

「これじゃあ、不動産会社と売主さんが足並みを揃えるなんて無理ですよね。」

 

「販売図面を見せてもらえたとしたって、売主としての意向を聞いてくれない。」

「それどころか、『こちらにお任せください。』でシャットアウト。これが当たり前。」

「売れなくても最後は、『不動産はご縁ですから。』が常套句。」

 

「それでいつまでも売れなくてウチに相談が来るんだから、世話がないって話しなんですよね。」

「これが大手の営業マンでも同じなんだから企業の大きさなんて何一つ意味が無くなってしまってますね。」

 

これを聞いて私は

「そこまでしていることが珍しくないの!?」

と聞き返してしまったぐらいでしたよ。

 

私は、物件の過去がどうであれ、横槍が入らない状況を整えて、普通に「いつも通り売り出せば大丈夫かな?」ぐらいに今回の件も対応していましたが、一般の方が知り得ない不誠実さの現実は、ある意味新鮮な話しでしたね。

 

実際、今回もこれまでも無事、売却に至れています。

文化(会社教育)の違いは、恐ろしいですね。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

いつまでも売れない裏事情には、売主様からも買主様からも仲介手数料を受け取れる『両手成約』が欲しいから、あえて図面をREINSに載せていないということもあると思います。

 

今回は、値段の不適切さ・レインズ登録は文字情報だけ・宣伝活動の不十分さ、がありました。

不動産会社の落ち度が多大にあるのは明白です。

 

しかしながら、最も大事なことは売主様も『自分ごとの意識』を持たなければ、幾らでも損をしてしまうことをお伝えしたいです。

 

工夫をして、「取り引き相手と上手に交渉を進めることで道は拓ける」と諦めなければ、それは実現しますから。


理論

【銀行の言い分を鵜呑みにしない!理論派不動産プロが暴いた銀行の不誠実】

今回は、銀行からの突然の連絡を真に受けてしまっていたら、何千万円の損をしていたか分からない事例のお話しです。

 

この事例は、よくある不動産によるお金の損だけではありません。

お客様の人生そのものが成り立たなくなる提案内容でもありました。

 

銀行との交渉経験が何度もある私への相談で、本当に良かったと思っています。

 

始まりは、高校の友人からの紹介でした。

10年以上も会っていませんでしたが再会した際

『話しを聞いてあげてほしい人がいるんだ。』

と相談を受けました。

 

銀行から知人に持ち掛けている話しが

正しいことなのかを診てほしい、と。

 

≪目次≫

1.物件状況

2.銀行からの不当な言い渡し

違約を検証

関連会社の言い値を検証

3.状況の整理

人生まで変わってしまう

心で事情を汲み取る

4.糾弾に値する銀行からの追加条件

 

 

物件状況

地続きの2つの土地。

北側の土地には母と弟の自宅を兼ねた作業場。

南側の土地に、27年前に3,500万円を借り入れして自宅兼アパートを建築。

tegaki

現地には南北の二面に道路があります。

しかし、水道やガス管などインフラ設備は北側道路にしか通っていません。

 

インフラ設備の引き込みというのは、配管に異常をきたした際に備えて建物を配管上に建てることは避けます。

結果、北側道路からの配管の引き込みラインがアパートへの導線(通路)にしたそうです。
引き込み

時は経つも27年間、銀行への返済は滞りなく進めていました。

ご相談当時のアパートローンの残債420万円。

あと数年で完済。

 

ところが突然、銀行が言ってきたことは…

 

銀行からの不当な言い渡し

立ち退き

階段が越境し、違法建築物になっている。」

「これは違約に当たるので、違約金が掛かる。」

 

そう言って

一括返済か?

工事をして違法建築を改善するか?

決断を要求してきたそうです。

 

検討するにあたっての予算の案内は

インフラ設備を南側道路から引き直し費用

550万円

 

そんな大金

おいそれと払えるものではありません。

 

その状況を先読みしていた銀行の更なる提案内容が、こちら。

「お金は、北側の土地を売れば用意できる。」

「関連会社が1坪90万円で買い取ってくれる。」

「それで建築基準法に則った改修工事をすること。」

 

 

どんな状況でも鵜呑みで話しを進めることだけは止めてください。

銀行であろうと、相手の言い分の正当性はきちんと検証することが大事です。

 

違約を検証

チェック

まず、最も心理的に追い込まれてしまう原因から診ていくことが大事です。

これは、手立てを考える猶予の確認にもなります。

打てる手と打てない手の分かれ道です。

 

今回では、違約の件ですね。

 

違約の言い分には、契約書の法的観点が必要です。

弁護士によるチェックです。

 

本件を得意とする顔見知りの弁護士に依頼。

 

弁護士選びで気を付けて欲しいことがあります。

それぞれの事務所、弁護士ごとに得意な分野が分かれていることです。

 

世間一般では、弁護士は問題事のすべてを対応できると思い込んでいるようです。

 

それは大きな間違いですね。

本当に自信がある弁護士ほど、どの分野に強いのかを明記しているものですよ。

 

ご紹介してくれるような知人がいない場合

出来るだけ分野を絞り込んで打ち出している人を尋ねて行きましょう。

 

本件の検証結果は、違約に当たらない

脅し文句であることが判明したわけです。

 

こうなると、他の話しも疑わしいものですね。

 

関連会社の言い値を検証

査定

1坪90万円の売却金額が適正か?

そこを確認してみました。

 

銀行から「関連会社が買う」と言われると

親切な対応をされているように聞こえるから怖いですね。

 

ここは、私の仕事です。

調べてみると1坪120万円で買う取引相手が見付かりました。

 

銀行の関連会社は、随分と買い叩いた金額設定を言い渡していたのです。

もう、こうなるとすべてが信じられませんね。

 

だからこそ、インフラ設備の引き直し工事費用

ここを信頼できる会社で見積もってもらいました。

 

工事費は、安かろう悪かろうが多いもの。

それでは、後々大変なことが起こり兼ねません。

 

そういった、こちらの意図も汲み取れる会社に見積もりはお願いしました。

 

相場は、200万円も見込んでおけば十分だと分かりました。

銀行が提示した550万円の見積もり

これもまた、脅し文句だったのです。

 

 

ここまで言い分が信用性を欠くものでした。

このまま同じ銀行に借り入れを残しておけば、次に何を言われるか分かりません。

 

問題の根本を断ち切ることが最善と考えました。

ご提案したことは、借り換えです。

今回の銀行との関係そのものを断ち切ることです。

 

状況の整理

55cb93c587a123d5373c4e8b8d91816c_s

銀行からの脅し文句はさておき

状況を整理しましょう。

 

  • 外付けの階段が違法建築の原因
  • インフラ設備の状況が価値を二束三文にしてしまっている。

 

この現状では土地を売るにしても買主が融資承認を得られません。

その為にも、上記2点の改善は必須です。

 

でも、検討課題はそれだけではありませんでした。

 

インフラ設備を南側道路から引き直す。

単純に北側の土地を売る。

 

これだけでは問題が生まれてしまうのです。

 

  • 自宅の玄関の向きまで変えてしまうと工事費が大ごとになる。
  • 自宅に母と弟の居住スペースと作業場を組み込む工夫が必要。
  • そして、売却資金だけでは足りない

 

銀行の提案内容

インフラ設備工事費は2倍以上の見積もり。

1坪あたりを買い叩き金額で提示。

 

銀行や、その関連会社に工事業者の手配などを頼っていたら、工事費用の追加融資を受けていたことでしょう。

 

 

人生まで変わってしまう

0dc8d766b31f0d990651f53d3373279f_s

『お金だけではなく、人生まで変わってしまう。』

冒頭にお話したことは、ここなのです。

作業場と自宅を取り壊さない限り、土地は売れないのです。

 

新しい作業場を借りるにしても、賃料とリフォーム費用が必要です。

新しい住まいにも、賃料や購入費用が必要です。

 

作業場は音の問題もあるでしょう。

長年のご近所とのお付き合いや理解で仕事が続けられていることもありましょう。

だからこそ、作業場が近くに見付かるとも限らないのです。

 

今は職住一体です。

90代のお母様に何かあれば、直ぐに気付けます。

1分もしないで直ぐに駈け寄れます。

 

それが出来ない不安。

ここまで見込んでいた生活設計、気持ち、努力。

そのすべてが意味を成さなくなるのです。

 

お金は借りられれば、いいのか?

返済できれば、いいのか?

 

違います。

 

大事なことは、今の暮らしだけではありません!

将来の暮らしも見通した資金計画と実現なのです。

 

 

心で事情を汲み取る

4015b5519a0b8bb759b0903e94610915_s

この事情を心から汲んでもらえる、信頼する一級建築士に頼みました。

結果としては、売却資金内で収める案が見付かりました。

 

その案に至るまでに、どれほど話し合いを重ね

どれほど頭をひねったことか…

 

概要だけをお伝えします。

  • 北側道路からの導線を確保して玄関の向きを変えない。
  • 増築せずに居住スペースと作業場を造る。
  • 階段の向きは南側道路に向ける。

(敷地内に収める)

  • 売却予定地は下図の黄色いエリアとする。

売却エリア

 

工事費が高くなる要素の徹底排除と快適さのバランスの追求です。

 

融資の機会を作ることが仕事の人間(銀行)と

資金計画の尊重が仕事の人間の違いです。

 

幸い、売却相手は見付かっていましたので、資金計画は見通しがつきました。

 

物件状況の改善計画が明確に出来たことで、買主様の融資承認も、お客様の新たな金融機関での借り換え承認も得ることができました。

 

と、ここで終われば良かったのですが…

 

糾弾に値する銀行からの追加条件

金融庁

銀行から最後まで嫌がらせがありました。

 

順調な返済をしている完済見込み不動産経営者は、当然に優良顧客です。

お客様にとって本当に価値のある次の融資提案のチャンスが待っているのですから。

今回のお客様は、まさに優良顧客です。

 

借り換えは融資担当者にとって

これほど恥ずかしいものはありません。

ましてや、優良顧客。

 

借り換え先が見付かり、銀行に借り換え手続きの為に連絡。

すると、驚くべき条件を2つも付けてきました。

 

一つ目。

決済の前日までに残債の一括返済

出来なければ、抵当権抹消書類の協力をしない、というのです。

これは非常識にも程がある内容です。

 

ご説明します。

借入先の変更も通常の不動産購入でも同じ話しです。

 

不動産における借り入れをする場合

  • 融資の実行(借入者の口座への送金)
  • 購入(所有権移転登記)
  • 抵当権設定登記

 

この3つの手続きは、同日が大原則です。

お金の持ち逃げ防止、お金の使い道と融資申請理由を一致させるためです。

 

また、以前の借り入れが残らないことが借り換えの条件です。

抵当権抹消手続き(完済したことの登記)も必要です。

 

今回の場合は、4つの手続きが同日でなければ金融機関としては安全な融資とは言えません。

 

私としては、例え金融機関が融資を認めても

何かあった時に私が責任を取れない進行を承認するつもりはありません。

 

条件を出してきた銀行でさえ応じない内容を条件にしてきているわけです。

 

自社が認めない進行を提案することの非常識さは、容易に想像できるものかと思います。

 

そして、2つ目。

返済を受ける側である銀行が司法書士の指定までしてきたのです。

register-e

「うちの指定する司法書士じゃなきゃ認めない。」

 

ここまでのことをしてきた銀行が手配した司法書士を誰が信用しますか?

銀行は、司法書士に仕事を紹介した場合や火災保険、生命保険の契約を取り付けた場合に、紹介料を受領します。

 

司法書士の料金においては、注意が必要です。

こちらが手配した見積もりよりも10万円を軽く超える金額が上乗せされることも珍しくありません

 

 

金融機関ともあろう立場が、すべての金融機関の共通融資ルールを無視した条件を突き付ける非常識さ

 

でも、銀行との交渉に慣れていない並大抵の不動産会社ならば屈してしまうでしょう。

だから条件提示をしてくるのです。

 

銀行には利点が2つはあります。

借り換えは断念させられる。

追加融資額も出来る。

 

業績も保身も叶います。

 

お客様にはデメリットのみ。

今後も銀行からの申し出に不安を抱えることに。

 

借り換え断念の余波は大きいものです。

工事費です。

cd10156271bd3874e1df9a46cc3bd882_s

工事費は、建築士と工務店のこれまでの付き合い。

建築士の交渉能力が鍵を握っています。

 

ここが違うだけで1000万円以上の差が出ることもある世界です。

 

もしも、銀行主導で他社へ相談していたら多額の差が出ていたかも知れません。

 

私は銀行への交渉経験が幾度となくあります。

交渉を重ね、条件の撤回を認めさせました。

 

条件を撤回させても、さすがにここまで受け入れ難い条件。

お客様の人生が狂ってしまうことを軽く考えられたことを、簡単に流してはいけないと思いました。

 

他の人にも同じことをするのではないか?

怒りと心配がありました。

 

私はお客様に

「金融庁へ申し立てに行きましょう。」

そう切り出しました。

 

しかし、お客様は

「事を荒立てなくてもいいよ。」と。

 

金融庁など関係各所への申し出により、条件撤回と再発防止は出来ます。

けれど、お客様の意図を汲むと

人ひとりの人生もまた狂わせることにもなる配慮が、そこにはありました。

 

「私自身は、杉浦さんが条件を撤回してくれたから、実質的な損はないじゃない。」

 

お客様のお気持ちが最も大事なことです。

私は、頭では分かっていても、かなり悩みました。

苦悩した末、糾弾することを辞めました。

 

銀行担当者は、知らないところでお客様にキャリアを救われていたのです。

当然その本人は知る由もありませんが。

 

 

ご相談から借り換えが終わるまで、ここでは語れない数々のご相談がありました。

自分たちの顛末を考えるとは、どういうことか?

 

ご相談ごとに、そんなやり取りをさせて頂きました。

その結果、このお客様からも嬉しい言葉を頂きました。

「杉浦さんの仕事は相続対策ではなく、人生相談ですね。ありがとうございます。」

 

 

この言葉が、私の心もまた救って頂きました。

 

いかがでしたでしょうか?

銀行からの申し出を鵜呑みにしてしまう怖さ。

 

銀行や担当者からしてみれば、関係会社には確認した当たり前の移住計画でしょう。

 

でもそれは、あなたの家族みんなの人生を狂わせる可能性もあるのです。

本当によく考えてから動いてください。

 

今回は担当者が自分で仕掛けて、最後には借り換えられてお客様を失ってしまう。

そんな当然の報いがありました。

 

ドラマのようなことが現実に起こる

それが不動産です。

 

追い込みや恐怖心など負の感情をあおるような提案には、まず冷静になる為にも疑ってみるのも手立ての一つです。

 

大事なことは、落ち着ける状態を作ることです。

 

一般の方には分かりづらい業界だからこそ、付け入る隙を狙って業績を上げようとする人間もまた生まれやすいのです。

 

少しでも理解できる基盤づくりに役立てられたら幸いです。