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【文化の違いは国だけではない。世代、立場、認識の違いも丁寧に。相続事前対策にも通じる不動産売買要件】

前回のコラム「ご依頼のタイミングが人生の分岐点!大手不動産会社だから出来ない案件を解決。資産家案件での貸しを一般規模案件に活かすコンサルティング対応」の最後に触れました数々の障害についてお話します。

 

相続事前対策でも「意思確認、意思確認。」と言われます。

この証拠を具現化したものが、当然に書面です。

 

今回は、一つの案件でこんなにも意思確認に奔走することになるとは思ってもいませんでした。

 

≪目次≫

お客様状況

買主様が複数人、かつ複数国に在住

海外在住の場合の準備事項

困難な状況でも意向の不一致はある

運気も仕切り直し!?

まとめ

 

お客様状況

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前回のコラムのおさらいになりますが。

 

金融機関からのご紹介。

当時、コンビニエンスストアを2店舗経営しているオーナーさん。

コンビニエンスストア企業同士の買収により店舗内装の全面リニューアル工事費用の捻出に悩まれていらっしゃいました。

 

現金でまとまったお金の工面は難しい。

既に紹介元の金融機関から事業資金として不動産担保ローンで借り入れをしている。

追加融資は臨めない状況。

 

●問題解決に必要な費用項目

店舗内装工事費用

コンビニエンスストアを始める際の営業権の借り入れ(抵当権の設定済み)

紹介元からの事業資金の借り入れ(抵当権設定済み)

 

買主様が複数人、かつ複数国に在住

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物件の売却活動は、見事に売り出し価格のまま、直ぐに成約となりました。

 

買主様は、隣り近所にお住まいの方が甥っ子二人に声を掛けてくださり、その二人が共同名義で購入されました。

 

ただ、その甥っ子というのが住まいと国籍が、アメリカカナダそれぞれ在住する中国人のお二人だったのです。

英語が通じるお二人。

購入意思は固まっており、売買契約まではスムーズに進みました。

そこからが大変でした。

 

買主様を付けてくださった不動産会社の担当者に業務経験がほとんど無く、外国在住のお客様の対応経験もない。

地場業者と言われる中小不動産会社。

担当者だけでなく会社にも英語を話せる人がいない。

更に、英語対応できる司法書士へのツテもないと言う…

 

※不動産売買による登記手続きは司法書士に頼むことになり、必要書類のご案内などでお客様と直接やり取りすることもある為、英語ができる司法書士へのツテを確認。

 

いや、ホントに肩にドッシリと面倒事が圧し掛かった感じがしましたね。

 

結局、英語ができる司法書士の手配から不動産仲介の実務まで、私が担う流れとなってしまいました。

 

慣習としては、司法書士の手配は買主側不動産会社が手配することが基本です。

司法書士から不動産会社への紹介料のキックバックが無ければ…ですけどね。

 

所有権移転を不備なく安心して任せるには、買主側が手配するほうが望ましいからです。

お客様事情から金融機関によっては、金融機関が指定する司法書士となることもあります。

これも買主側関係者に属する為、買主様の安全性の確保と言えます。

 

買主様の安全性やキックバックによる費用の水増し防止の点でも、大手不動産会社に有りがちな≪司法書士は、弊社指定となります。≫という条件は無くした方が、公正性は守られるのですけれども、まだまだ根強く残っていますね。

 

海外在住の場合の準備事項

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日本には独特の文化、取り引き風習が幾つかあります。

その為、いろいろと理解とご協力が必要になります。

 

その第一歩が、本人確認の書類の用意です。

これもまた大変でした。

 

海外にないものして、判子と住民票です。

ですから実印の文化もなければ、印鑑証明書の発行も現状のままでは出来ないのです。

司法書士に英語でやり取りして頂き、ご理解頂くことからスタート。

 

そして次に、送金の問題です。

残代金支払い(決済)は、決済書類が整ったことを司法書士が決済手続きの場で確認して、送金手続きを開始するものです。

 

しかし、書類確認後、海外の金融機関に連絡して送金をお願いしても応じてもらえるものではありません

この問題点は、買主様が決済前日までにお持ちの海外口座から日本の金融機関口座に送金してくれました。

 

ここまでに、かなりのやり取りがありました。

司法書士から進捗報告は細かく入れて頂いていたので、その苦労には頭が下がるばかりです。

 

身分証明書の下準備と書類の発行は、なんとかギリギリ間に合うことが出来ました。

理解を得られても、やはり実際に書面が揃うまでは気が張るもの。

 

気が休まる暇がありませんでしたね。

 

契約書の内容の通訳は、買主に物件情報を流してくれた日本語が話せる隣り近所に住む買主様の叔父さん、叔母さんが協力してくれたおかげで負担は軽くなりました。

 

困難な状況でも意向の不一致はある

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売主様状況の取り引き実現の為の困難さはご理解頂けているかと思います。

ましてや、お店の運営も芳しいものではなく、かつ、違う事業に切り替えらえる状況でもありませんでした。

 

もともと金融機関からのご相談案件ですからね。

状況の困難さから、普段なら在り得ない思い込みをしてしまっていたことが発覚します。

 

売却実行に必要な500万円ものお金の工面(※詳しくは、こちらをご参照ください。)ができ、買主様も見付かった際のことです。

 

出資してくださる私の知人と一緒に、売買書類への署名・捺印を頂きにお客様のお父さんの元へ。

 

自宅を建てる際に実際のお金の支払いはお客様ではあるのですが、所有者の名義はお父さんになっているからです。

 

お客様との打ち合わせは、何度も行なってきており、所有者との意向も一致しているものとして進めていました。

状況がすべて整い、心配も負荷も掛からない段階で会いに行ったのですが…

 

「売る気も金を借りるつもりもない!」

この一言で、頑として話しを聞いてくれない反応。

 

これには驚きと共に、お客様も含め、どれほど周りの人が協力して今に至るのかを分かろうとはしていない様子でしたし、無理強いするものでもないと思いますので私たちは

「帰りましょう…」

と素直に応じることにしました。

知人もお仕事になるとは言える案件ではありませんから、何も言わずとも同じ対応になっていましたね。

 

さすがに焦るのは、お客様です。

「待ってください!説得しますから!!」と。

 

「おやじ、本当に良いのか!?」

この一言から始まり、なんだかんだとすったもんだがあり20、30分後。

状況の理解と気持ちの落ち着きがあり、無事、契約を進めることが出来ました。

 

コンビニ経営も芳しくない。

だから、紹介元の金融機関から事業資金を借り入れていましたし、そこから私にご相談がありました。

あのまま何も手を打たずにいたら、差押になってしまっていたかも知れません。

 

とは言っても、実際にお父さんに賃貸へ移住してもらう時にはまた、一苦労あったそうです。

 

運気も仕切り直し!?

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物件も無事売却でき、借り入れ金の全額完済、内装費の工面、手元にもお金が残すことができました。

 

その甲斐あり、お客様はリニューアルオープンを果たします。

運気が向上したのか、その後の売り上げは以前よりも上がったと意気揚々としたご連絡も頂きました。

 

今でも溌溂(はつらつ)としたご様子。

私も胸の荷を下ろすことができ、ホッとしました。

 

まとめ

いかがでしたでしょう?

意思確認には、国による文化、年齢による文化、持ち家から賃貸への移行。

様々な違いにより困難が発生します。

 

大変だから協力を仰げるとは、一概に言えないものであると伝わったら幸いです。

 

振り返ってみるほどに、幾つもの困難が重なったこの事例。

大手不動産会社なら断るか、買主様の見つけ直しをお願いされていたことでしょう。

 

下手をすれば売却までに時間が掛かり、値下げ。

手元にお金が残せなかったかも知れない結果も予想されます。

 

お父さんに賃貸へ移り住む理解を得るのも一苦労したお話しにもお父さんの心情はお察しできます。

そりゃあ、嫌な気持ちになるでしょう。

簡単に了承できないこともありましょう。

 

それほど、家を持つというのはアイデンティティーの一部になるものなのですから。

 

結びとしまして。

意思の確認もさることながら、状況逆転のチャンスを掴む大事さも心に留めておいてください。


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【ご依頼のタイミングが人生の分岐点!大手不動産会社だから出来ない案件を解決。資産家案件での貸しを一般規模案件に活かすコンサルティング対応】

世の中には、不動産を担保にお金を貸してくれるサービスや制度があります。

資金使途が自由なものもあれば、事業資金として貸し出してくれるものもあります。

 

ただ、お金を借りる時というのは大概、返す時の条件を確認していないものです。

借り入れ先が金融機関の場合なら、そんなに支障は出ないでしょう。

 

ただし、街金・闇金と言われるところでなくても気を付けてください。

貸金業ではない一般有名企業が出資してくれる場合でも、驚くような条件を言い渡されることがあるのです。

 

今回はそんな、コンビニエンスストアの企業統合による突発的な出資でお困りだった方のお話しです。

 

≪目次≫

お客様背景

資金計画の確認

売却活動は、すんなりと。だが、しかし…

貸しを、頭を下げて使う

まとめ

 

お客様背景

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きっかけは、金融機関からのご紹介。

事業資金として不動産担保ローンでお金を貸しているお客様のお困りごとのご相談。

 

不動産担保ローンですと住宅ローンと違い、他の方がお金を貸して1番抵当権を設定していて、例え2番抵当権での設定となってもお金を貸してくれます。

 

この1番抵当権設定者(債権者)が、後に頭を抱える原因となるのです。

 

お客様は、その当時でコンビニエンスストアを2店舗経営しているオーナーさん。

どのコンビニエンスストアとは言いませんが、コンビニエンスストア企業同士による企業買収による影響で、当然に全店舗、内装変更工事をしなくてはならなくなりました。

 

この内装費用の捻出が、どうにもならなくなっているというのです。

 

資金計画の確認

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ご相談当初は、経営状態が芳しくありませんでした。

 

現金が期待できないからこそのご相談。

自宅売却でしかまとまったお金の準備が出来ないことが確認できました。

 

時間が余り無いとは言え、必要資金に到達するには不動産買い取り業者により取引価格では足りません。

 

不動産査定をしたところ、一般市場への売り出しで2,000万円が正当な価格であることがわかり、資金計画が成り立ちました。

 

コンビニエンスストアを始める際には、営業権を企業へ納めることになります。

これが500万円。(一番抵当権で登記)

 

次に事業資金で借りた紹介元である金融機関。

1,000万円。(第二抵当権)

 

そして、今回の目的である店舗内装費。

 

これらを差し引いても、少しは気持ちに余裕が出るお金が手元に残ります。

お客様からご快諾を頂き、売却活動へ。

 

売却活動は、すんなりと。だが、しかし…

前倒し

売り出しを始めると、意外にも直ぐに他社の不動産会社が買主様を見付けてくださいました。

 

相場で売り出すと、その妥当性は地域を理解している方ならば理解は早いものです。

買主様は、隣り近所の方が甥っ子さんに声を掛けてくださって見付かったそうです。

 

売買契約の締結もスムーズに事は運びました。

 

ところが、契約締結後に1番抵当権の債務者に連絡したところ、問題が出てしまいました。

 

抵当権抹消手続き書類の作成依頼に必要な期間の最終確認。

すると…

 

500万円の一括事前支払いが条件、と。

 

通常、金融機関からお金を借りた場合、債権者に残債額を返済した同日に抵当権抹消手続きを法務局に申請します。

その為、抵当権抹消手続き書類は事前に用意(作成)してもらうものです。

それが、お金をまとめて返してから書類を作成し始めるという話し。

 

書類作成に時間を要することは、当然に分かっていますので作成期間には十二分に余裕を持ったご連絡でした。

それが、事前払いの条件であることには胆が冷えました。

 

理由を伺い、交渉をお願いしても変わることが無かったからです。

金融機関相手ならば、他の金融機関の事例等で道は拓けます。

しかし、1企業内での規定となると独自性の主張は崩しにくいのが、弱ってしまうところです。

 

実績、経験といったものは、時に通常の手順では特殊案件ごとの穴により後手に回ることがあります。

 

自己フォローでは無いのですが、正直言えば、後手に回るのは仕方のないこともあります。

ですから、もしも、あなたが頼んでいる不動産会社が対処に後手に回る事態になっても、それ自体をどうか責めずにいて頂けたらとも思います。

 

大事なことは、後手に回ってもカバー出来るのか!?

ここだと思います。

 

貸しを、頭を下げて使う

銀行融資

抵当権が抹消できなければ、買主様からお客様はお金を受け取ることが出来ません。

 

とは言え、無担保で500万円も貸し出してくれる経営状況でもなければ、物件引き渡し予定日までの時間もありません。

不動産会社が直接お客様にお金を工面して、物件を借りてもらう、貸せるようにする、物件を買わせる、売らせることは違法営業行為です。

 

「とにかくお金を自分で用意してきてくれ」

と言って、街金・闇金に行かせるなんて言語道断です。

 

考えに考え、たった一人だけ、可能性を掛けられる人物に思い当たりました。

 

私の知人に、不動産業と金融業の認可を持っている者がいたのです。

これまで、幾度となく案件を紹介し売り上げ貢献もした間柄

 

お客様事情を説明し、私が頭を下げ、何とか500万円もの金額を貸してもらえることになりました。

さすがに、事情が事情ゆえに応じてくれましたが、今回の件を機に今後も甘えたいとは私は思いません。

先方にとって、ビジネスとして応じる必要があるものではありませんからね。

 

普通の不動産会社、特に大きな会社になればなる程に、応じられるものではないでしょう。

下手をすれば、担当者なり責任者なりの進退に大きな影響を及ぼす事案だからです。

 

これがクリアになったことで次に進むことが出来ました。

 

…そう、この事例の困難は、これだけでは無かったのです。

2つ、3つと同時に困難が起こったのです。

 

それはまた、次のお話しで。

【文化の違いは国だけではない。世代、立場、認識の違いも丁寧に。相続事前対策にも通じる不動産売買要件】

 

まとめ

いかがでしたでしょう?

お金を借りる時の確認事項の大切さや相談するタイミングの重要性は伝わってでしょうか?

 

今回の事例のご相談。

 

もしも、直接のお問い合わせだったら…

金融機関からのご紹介だったとしても…

 

私に話しが回って来た時に

「1番抵当権の抹消に事前払いが条件で、金融機関からお金が借りられないから。」

と言われていたら、請けていなかったでしょう

 

お金の借りどころを協力するお仕事ではありません。

 

では、なぜ、コラムに書いたのか?

それは…

 

●抵当権抹消には手続き書類の用意に時間が掛かること。

 

●物件を売却するしか、まとまったお金を用意できない場合のことを確認する。

(お金を借りる際に、返済時の確認事項の提唱。)

 

●毎月の返済義務が無かろうと、物件の売却と同時での返済対応が不可能な借り入れは、早期完済を目指すこと。もしくは、せめて無担保ローンでも借り入れ可能そうな金額(100~200万円)まで繰り上げ返済しておくこと。

 

●お金が枯渇してくる前に事実確認や計画を立てておくこと。

 

これらをお伝えしたいと思ったからです。

 

対応したことがあるから、同じ状況でどうにもならなくなったら相談してください、というニュアンスは一切含んでいません。

 

今回のような障害に見舞われ、誰も手立てが打てないことにならないように、早め早めの対処のお願い致します。

 

多くの案件をご紹介くださっている取引先からのお願いでもありました。

だから、相続事前対策ではありませんでしたがお請け致しました。

 

お金の工面も、一度きりであろうという暗黙の了解を汲んでの貸し出しでしょう。

 

この点を、何卒、ご理解くださいますようお願い申し上げます。


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専業主婦でも出来た5000万円の相続減税!3つのポイントを相続対策チーム統括がどこよりもわかりやすく解説

相続対策というのは、とても専門的で難しそうで、何から手を付けて良いのか、どこに頼むのが良いのか判断基準が持ちにくいものですよね。

 

相続対策は初手が大事です。

それを見誤れば、数千万円の損も簡単に起きてしまうものです。

投資と違い、得られるはずのものを失うのではなく、現金にして支払わなくてはいけないものです。

 

株などの相続の時点でいくらの価値になっているのか不透明なものを元手にするのは危険行為です。

だからこそ、見通しの付く手段を取っていきたいものです。

けれど、知っておくだけで変えられる結果もあります。

 

まずは、見極めるポイントを知って身の周りを整えていきましょう。

 

今回は、専業主婦の方が五千万円もの相続税の軽減に至れた事例を挙げながら話しを進めたいと思います。

 

3つポイントをじっくり確認すれば数千万円の減税は可能!

 

以下の3つのポイントを外さなければ、専業主婦でも5,000万円程度の減税は可能です

 

 項目をクリックしますと、その箇所までジャンプ出来ます。

 

順番に見ていきましょう。

 

接客担当者の人脈と人選基準を知っておく

減税には不動産や生命保険やファイナンシャルプランナー(FP)など人生に関わる分野の接客担当者との人脈が実は、非常に大切なんです。

でもやみくもに人脈を作るのもNG。

見極め方も大事です。

 

どういうことかというと、以下の事例でご説明します。

 

あなたにも出来る!はじめの一歩で5000万円の差が出た事例

【お客様の背景】

資産をお持ちなのは当時92歳のお婆様。

病院で過ごされており、不動産手続きをしようにも判断能力の有無を、職権のある有資格者との面会で診断してもらう必要がある状態でした。

 

相続対策のご依頼者は、お孫さん(長女)。

ご依頼者のお母様は既に施設に入られていました。

それゆえ、お婆様からは「お姉ちゃん(ご依頼者)がやってね。」と以前から頼まれていたそうです。

 

とは言いましても相続について勉強しているだとか、仕事などで相続における見識があったではありません。

お二人のお子さまがいらっしゃる専業主婦。

相談しようにも職場があるわけでもなく、何から手を付けていいのかさえも分からなかったそうです。

 

①接客担当者の人脈と人選基準を知っておくことの解説

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今回のお客様は何も分からないので、ご自身が加入している生命保険の接客担当者に相談したことから始まります。

これは正しい行動だと思います。

こういう時に声を掛けることをお勧めしたいのは生命保険の接客担当者です。

 

少しお話しは逸れますが、生命保険選びで欠かせない最も大事なことの一つは、接客担当者がどんな人脈をお持ちであるか?です。

生命保険会社で用意している専門家もいることでしょう。

しかし、その専門家が必ずしもお客様のことを第一に考えて回答を出してくれる保証はありません。

 

接客担当者が様々な出会いの中で、会社で用意されている専門家よりも信用に足る仕事の質の高さを認められる人がいるというのは、本当に頼もしいと思います。

 

昔から『優秀な生命保険の担当者こそ、万屋(よろずや)である』という認識があるぐらいです。

生命保険のプランは同じ会社内であれば、あなたという軸があるのですからプラン内容が大きく変わることは、まず、無いでしょう。

 

生命保険業に限らずではありますが、だからこそ、専門分野以外での対応力の幅の広さは同じ料金を支払っていても、人生において恩恵を受ける機会の多さが変わってくると思います。

 

同じモノを買うにしても、誰から買うか?

AIなどのテクノロジーが進むからこそ、大事にしていきたいですね。

 

話しを本筋に戻しましょう。

当初、私に相談されたのは不動産の売却が変なことにならないように見てほしいという内容でした。

 

お話しを伺い、配慮したほうが宜しいと思われる不動産以外の分野におけるアドバイスもしていました。

そうしたところ、お客様から「税や権利関係の手続きについて相続案件に強い専門家選びも一任したい」と仰ってくださいました。

 

結果、相続対策のチーム編成から各専門家の連携まで行なうチーム統括までお任せ頂けました。

 

誰が、仕事の質を高めるために、どういった日々を過ごしているか。

人生に関係するお仕事をされている方の目利きを、どうか大事にしてください。

 

②契約は解除を希望した場合をよく確かめる

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あらゆる分野において契約というものはメリット、デメリットだけを確認して契約するか否かを判断される方が多くいらっしゃるものです。

 

専門家の専門性を確認する時に大事なのは、契約解除の際のことを詳細に答えられること。

今回で言えば不動産管理会社とのサブリース契約。

その解除金の計算式と解除までの必要期間。

 

不動産の相続対策で肝心なものは、契約の解除となった場合のスピード感と具体的な処理方法だからです。

 

それをメモに残しても平然としていられることです。

つまり、言葉に責任を持てているかが分かるということです。

 

相続対策の足枷(あしかせ)となるサブリース契約に触れながらお話しします。

不動産においては特に、人任せはご自身の状況に合わせた舵取りが出来なくなるものです。

その一つのお話しです。

安易な賃貸運営で用いられる『サブリース契約』。

 

近年、大きな不祥事として大手不動産会社が世間を賑わせています。

当時NHKが特集を組み、大手不動産会社がある街一体の数々の地主に対して不誠実な建築計画を持ち掛けた番組を放送しました。

その中のお一人でもいらっしゃいました。

 

お客様は4棟のアパート経営をしていました。

しかし、大手不動産会社による建築とアパート運営を任せることとなるサブリース契約がなされていることがわかりました。

 

運営を任せているのに利益が出ていないので、資産の組み換えが第一優先でした。

 

不動産における資産の組み換え:利益を生んでいない物件(キャッシュフローが回っていない、キャッシュフローが成り立っていないなどの表現を用いられることが多いです。)を買主に利益が生まれる形で売って、その資金でキャッシュフローが見込める物件を購入すること。

 

サブリース契約先の不動産会社というのは対応が悪いものです。

例え、オーナーに利益を生み出す運営になっていなくても、です。

オーナーには利益がなくても、管理会社には毎月賃料の15%分の利益が入ってくる仕組みだからです。

 

今回の売却戦略の為に管理会社に物件資料の取り寄せ要請をしても対応が遅いものでした。

時にはお願いした資料の提供にも応じようとしなかったこともありました。

 

サブリース契約の解除要綱に従ったお願いをしても応じようとせず、契約解除に半年も掛かりました。

 

解除要綱が複雑であったかと言えば簡単なものでした。

解除要綱に従い、解除金を所有者が支払えば応じると定めてありました。

 

それでも100万円単位の即金を求めるもの。

地主と言いましても企業ではありません。

あくまで、消費者です。

 

100万円単位の即金を求めることが何を示すのかの想像は、どの方にも難しくないと思います。

 

ただ厄介だったのは、契約書の条文(約束事)の書き方が弁護士に見解を求めても、ややこしい言い回しをしていた点も作為的構成を感じるものでした。

 

ゆえに、こちらの事情や都合に合わせたペースでの折衝が思うようには進みませんでした。

 

先程の100万円単位の即金を求める契約書条項の意図するところは、契約解除を断念してもらう可能性を残しているということです。

 

契約解除の対応の引き延ばしも、この意図に沿っていることは明らか。

 

この章の冒頭にも挙げました『言葉(契約)への責任』があるならば、この対応は有り得なかったということです。

 

危うく数千万円の相続税の課税をされてしまうところでした。

契約の担当者が組織を代表する者かサラリーマンかでは、対応は歴然と変わるものです。

判断権限の差はトラブルや不測の事態にこそ表われるからです。

 

サラリーマンにとっては、自身の社内での立場や居心地を悪くしてまで契約先の方にどれだけの迷惑を掛けてしまうかなどの事情を、上層部に訴えかけるわけはありません。

 

もしも、このご相談が既に相続が発生した後であれば、完全にお客様「一族」が路頭に迷うことになったことは火を見るよりも明らかであるにも関わらず、です。

理解してもらえていたら、管理会社が定めた規定の即契約解除の方法で半年も時間を掛ける対応をするはずがないということです。

 

円滑に次のステップに進めるように状況を整えておくためにも、開始(契約)の際に手を打っておきましょう。

 

③取引相手からの見られ方も知っておく4d168a2a2143962c866bd5e1d79fc350_s 

相続対策を行なうということは、大きなお金の出費が掛かっています。

ですから、つい、納税の為の資金繰りでご自身の都合や希望を取引の相手方に強く求めてしまうことがあります。

 

相談を持ち掛ける専門家に対しては、基本的にそれで宜しいかと思います。

ただし、不動産取引は買主様がいてこそ成り立つものです。

 

その方の利益、安全性もまた確保した計画でなくては取引が成立しません。

その目線で仕事に携わる大切さが、ご相談者のお金だけではない利益ももたらします。

 

今回のご相談は、反面教師と尊い対応の両方が起こった忘れられないお仕事でもありました。

 

資産を組み替えるための不動産売却にあたり、管理会社が出してきた条件がありました。

その一つが司法書士の指定です。

 

当初は、管理会社が指定した司法書士は物件所有者であるお婆様の判断能力の有無の面談業務を二言返事で承諾していました。

 

ところが、建築費の借入先である銀行からはお婆様の判断能力確認の面談に、銀行の担当者も立ち会うことが条件になった途端、司法書士は面談業務を断ってきました。

 

多くいるものです。

不動産会社と物件所有者の親族だけの同席ならば了解する司法書士。

 

関係者は、どの人も物件を売りたいので所有者の判断能力が基準値に達していなくても、判断能力有りと承認を出せば有り難がってくれるからです。

 

けれど今回は、判断能力が無いのに物件を売ってしまえば責任を問われる銀行が同席。

司法書士が下手に承認を出せば、銀行から指摘を受けてしまい、最悪の場合、司法書士の資格はく奪や営業停止の処分も有り得ます。

 

基本的な仕事のスタンスは、こういった事態に顕著に表れるものですね。

 

結果としては、脳を活性化させ意識をしっかりと保てる可能性のある処置を家族の皆さんが行なったことで、銀行担当者による面談でありながら承認を得るに至りました。

 

これには、ご依頼者もお婆様も歓喜!

 

もしも判断能力が無いとなっていた場合は、後見人制度を適用させることになっていました。

その影響は相続税が五千万円も加算されることになるところだったのですから。

 

売り出す前からこれだけ苦労した物件です。

買主様探しも苦労したことを覚えています。

 

売却物件は築30年以上経過の木造アパート。

融資の返済期間と建物の構造は直接的な関係があります。

 

物件の構造によって耐用年数が決まっていて、『耐用年数-経過年数』の残存期間が不動産融資の返済期間になります。

返済期間が長いほど月々の返済額は安くなるので、キャッシュフローが見込めます。

 

木造の耐用年数は22年。

つまり、現金で購入を検討してくださる方にしか見向きもされないということです。

 

相続対策は、所有者の方がご存命の間に手続きをすべて完了しておかなくては損をしてしまうものです。

そして、人の命の限りは分からないもの。

 

悠長に構えていては、ご迷惑しか掛けません。

 

買主様探しでは、本当に人脈に救われたとしか言い様がありません。

『大家さんを守る会』の会長と直接の知り合いだったことで救われました。

700人以上の地主さん、不動産オーナーさんへ不動産経営の理解度向上を促す活動をされている方です。

 

その会長が事情をご理解くださり、物件価格の妥当性(収益の見込み具合の適正度)もご理解くださいました。

そして驚くことに、現金での購入は難しいからと言い、自らの自宅を担保に入れて金融機関から融資を起こし購入してくれたのです。

 

ご依頼者である売主様のメリットだけを考え買主様に損をさせるような「高く売ります!」と言うのは口が裂けても私は言いません。

 

高く売ることだけを優先された物件の買主の顛末は、私の人生を大きく変えてしまったのですから・・・

 

簡単に「自宅を担保に」とは言いましたが、金融機関の融資承認には3ヶ月も時間を要しました。

更にサブリース契約先である管理会社の契約解除承認に半年も掛かってしまったので、融資承認が下りてからも買主様には3ケ月間、何度も決済日を延長してもらうことにもなりました。

こんなお願いは一般の買主様ならば、とっくに契約破棄を言われても可笑しくないものです。

 

その他の所有地の売却においても、惜しみないご協力をしてくださいました。

不動産の下取り業者(買取業者)が購入検討もしてくれない立地の物件に対しても、「ちょうどアパートを建てて所有したかったんだよ。」と購入してくれたことも忘れられません。

 

様々な出来事やご協力の元、無事に相続対策も終えることができたこともあり、ご自宅でのお食事に何度も招いてくださいました。

 

お陰様でお子様ともたくさん話しをしていたこともあり、今でも毎年の年賀状には兄弟それぞれから一筆のメッセージが添えられていて、それもまた愉しみになっています。

 

いかがでしょうか?

相続対策の第一歩、見極める3つのポイント。

  • 接客担当者の人脈と人選基準を知っておく
  • 契約は解除を希望した場合をよく確かめる
  • 取引相手からの見られ方も知っておく

 

総じて大事なことは、自分ごととして捉えて人任せにしないこと。

 

自分の意思を伝え、相手の考え方や重きを置いているものは何かを知っていく。

こういったコミュニケーションが取れる関係性が築ける専門家であるかどうかを見ていくことをお勧めいたします。


相続税を安くするならこの事前対策をしておけばOK!

相続税対策で大切なのは~その1.トータルコーディネート~

皆さん、相続税対策をしようと思った時に思い浮かべるのはどんな専門家ですか?
最初に浮かぶのは、税理士さんか弁護士さんでしょうか?
さて、彼らにその対策をお願いして、十分な成果が得られるでしょうか?
と、その前に相続税対策に必要な範囲を考えてみましょう!

相続税対策では、相続税以外も必ず確認

まずは、税金でしょうか?相続税対策と銘打っているので、当然、税の知識は必要ですよね。
ここで注意しなければいけないのが、相続税対策して相続税は下がったけど、大幅に固定資産税、消費税や所得税が上がってしまってはキャッシュフローが悪化してしまい、財産を目減りさせてしまい、本末転倒になってしまいます。

相続税対策をするときも、同時に相続税以外のその他の税金にも目配せをしてトータルの税額を減らせないと本当の意味の対策にはなりませんよね!?

ですが、意外にこの辺の事を見落とされています。

相続税対策には法律も知らないと損をする!

次に相続税対策に必要な範囲としては、法律でしょうか?
法定相続人は民法により決まってますし、有効となる遺言の書き方等も法律で決まっています。
また、不動産を所有している方は相続後に所有者変更登記をしなければなりませんので、登記の知識も必要です。

高齢化社会ですから、後見制度や任意後見制度を使うこともあるでしょうから、それらの法的・実務的知識も必要になります。

相続の半分は不動産

その次は、不動産の知識でしょうか!?
日本人の資産家の財産の半分は不動産と言われています。
当然に不動産を使った節税=相続税の低減は必要ですが、矛盾することが起きる可能性があります。
先日、こんな税理士さんに出会いました。
相続税が下げられるという理由で滋賀県の利回り12%のアパートを売りまくっていました。
その物件の詳細を見ると、主要駅から近いわけでもなく、正直、今後、資産価値が上がることが望めないものでした。

日本の現状は少子高齢化を向かえ、建てれば入る時代は終わってます。
もしアパートを購入するならば、その日本の状況でも生き残っていける条件のものを買わないと意味がありません。

確かに相続税は下がるでしょうが、資産価値のないアパートを買うことで後程、処分にも困ることがクライアントに取って良いことでしょうか?

つまり、この矛盾は、相続税は下がったけれど資産価値のない不動産を手に入れてしまったことです。

これは、笑えない現実で日本のあちこちでこの手に引っかかっている人が続出しています。

相続税対策に不可欠な生保・信託

その次の相続税対策の範囲は、金融です。
相続税の納税資金として生命保険を活用したりします。
また、法的な部分とも絡みますが、信託を使った仕組みを利用します。

法人と財務の処理

最後の範囲に法人や財務です。
資産家の方は得てして、法人を所有しているケースが多いです。
その時に、事業承継、株価、財務の知識が必要となります。
世に言う相続税対策は各専門家が勝手な事を言い、勝手な対策をし、結果、バラバラな対策で調和が取れず、クライアントに取って、あまり良い成果が出ないものばかりが出回っています。

相続税対策をするには、どんなことがあってもトータルコーディネートできる専門家にお願いしてください。
そうじゃないと必ず、失敗します。