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【競売寸前!タイムリミット1ヶ月!?覚悟した遅延損害金200万円の消し方】

今回の取り上げる事例内容は、すでに差し押さえられ、1ヶ月後には競売に出される状態のご相談でした。

 

それは、10年振りとなる知人(不動産業)からの1本の電話から始まりました。

調べていくうちに、因果を感じる案件だと分かり「これは、私が解決しないとな…」と思わされるものでした。

 

クライアントは、電話を掛けてきた知人の友人の友人。

私の事は知らない方が、巡り巡って辿り着いたご相談でした。

 

競売に至るのですから滞納しているわけです。

残債だけではなく遅延損害金も加算された金額で、売価を差し引き、残った差額は借金として返していくことになるものです。

 

今回は、遅延損害金を負った借金が残ることもなく済んだお話しです。

 

≪ 目次 ≫

案件状況

サービサーという存在

思考と現実

因果を感じる物件履歴

 

案件状況

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ご相談者は当時、ラーメン店を経営されていました。

先にも言いましが、私にご相談くださった時には1ヶ月後には競売に掛けられてしまう段階

 

残債は1,200万円。遅延損害金は200万円。

この遅延損害金は、相談のタイミングを早めるだけで払わなくて済むものです。

つまり、「誰かに相談しよう、頼ろう」という判断や気持ちの区切りひとつです。

ここから生み出されるものだと覚えておいて頂きたいと思っています。

 

冷たく聞こえるかもしれませんが、賢明な判断のためにも≪無駄なお金≫のひとつと思ってください。

 

さて、今回の相談が巡り巡ってしまった業界的背景もまた、知っておいたほうが良いと思います。

 

差し押さえされた競売予定の物件を、任意売却にするというのは≪進んだ状態を戻す処置≫だと認識してください。

ただでさえ、滞納を積み重ねてきた方に猶予という温情を通り越し、金融機関側は貸したお金の一部を踏み倒される形となる競売に掛けられる覚悟をかき乱されるわけです。

 

競売よりも高値で取り引きされる任意売却になるとしても、任された不動産会社が残債以上で成約するケースは、本当に稀です。

その現実があるので、そう簡単には喜ばれないのです。

 

だからこそ、今回のような相談における書類の多さは、競売案件の比ではないのです。

さらに、裁判所とのやり取りもあって煩雑な業務です。

 

ゆえに、一般的な不動産会社では相談されても受け付けないか、やり方を知らずに断ることが多いのです。

 

今回は裁判所に付け加えて、やり取りをする機関が多かったのです。

これも相談のタイミングの遅さが招いたものです。

 

サービサーという存在

債権回収

ご相談者からの話しを聞き、返すべきお金の全体像が掴めました。

次の下準備として動くことは、私が買主を見付けるまでの時間の猶予の確認です。

 

正式に競売物件として手続きが完了するまでに、不動産売買取り引きのどの段階まで進んでいれば取り下げてもらえるものなのか?

この確認です。

 

決済(売買代金のすべてを受け取り、金融機関に完済)まで?

売買契約の締結まで?

購入申込書の受領まで?

 

それぞれに、売却活動の実働時間が違います。

必要な日数を差し引いた逆算的思考で計画を立てなければいけません。

 

金融機関に電話したところ、「すでにサービサー行きになっているよ。」と。

これは、相談のタイミングとしては最終段階の中でも、かなり進んでいる状態を指します。

 

裁判所に直接の聞き取りなどが出来ず、サービサーを通さなければならないのです。

直接確認できれば、回答のニュアンス違いも起きません。

ご相談者が裁判所に諸々の確認をするにしても印象を損なわいプロセスを示すことも出来ます。

サービサーは金融機関とは業務の性質が違うので職務思考も違い、ドライな部分が強まると思っていたければ分かりやすいと思います。

 

※サービサーとは。

債権回収会社のことを指します。

通常の返済は、融資を行った金融機関が遅延金の督促をします。

 

規定期間内の遅延の状態は、『分割払いの権利』が有るとみなされます。

けれど、規定期間を過ぎた場合、分割払いの権利が『無くなった』とみなされます。

 

権利が無くなった後は、サービサーが回収業務の代行を行います。

融資元の金融機関により、回収の代行なのか債権の移行なのかの違いはあります。

どちらにせよ、競売の手続きなど裁判所を通しての債権回収に着々と進めていきます。

 

サービサーとやり取りをする最初の目的は、「幾ら以上の取り引きであれば認めるか?」という≪評価出し≫を裁判所に開示してもらいたい旨を伝えてもらうこと、それと期間の猶予です。

 

サービサーを通すため、シンプルに評価出しと猶予の確認だけ。

本音は、他にも少しでも情報や意向など聞き出したいところです。

 

ご本人に裁判所まで足を運んで頂き、金額の確認をしてもらいました。

その間にも動けることは動いて、時間を有効に使いました。

 

今回は、不動産買い取り会社と取り引きすることが求められる案件。

不動産買取りの仕事を始めたいという時期から協力をしていた知人の不動産会社に頼み込むことにしました。

 

それまでに幾つもの案件を紹介し利益貢献をしてきていたので、今回の相談に無理を聞いてもらう形にしました。

 

先方には正直に、ご相談者の事情から今回の取り引きは赤字になる見込みが強いことを伝えていました。

それでも、応じてくれました。

 

1,500万円で手を打ってくれたのです。

この金額には、感謝しかありません。

 

商談もまとまり、サービサーへの確認も取れました。

 

結果、取り下げに必要な取り引きの進捗は『売買契約の締結まで』。

これを示せれば、取り下げて頂けるとのこと。

 

評価出しの結果は、「900万円以上ならば、売ることを認める。」と。

 

これは正直、安いなと喜んだものです。

 

900万円が安いか否かではなく、残債との幾ら差があるかが大事なのです。

評価が残債を超えようものなら、知人に無理を言った金額でさえも借金が残ることになります。

 

買い取り金額は1,500万円で商談を取り付けていたので、これは相当良い状態です。

 

けれど、残債や遅延金や売買取引における諸費用、新居への諸費用もあります。

良い状態と言っても、おつりが出る状態とは言えません。

 

借金が残ることは無い取り引きになる程度です。

 

後日談になりますが、買い取ってくれた知人からは「あの物件、100万円のプラスが出ましたよ!(笑)」と、あまりの予想外に笑い話しのような報告が来ました。

 

不動産の再販売におけるプラス100万円というのは、業界の通例で言えば利益が出ていない失敗商談の範疇に入るもの。

 

けれども、赤字覚悟だったゆえに思わず笑ってしまう『ラッキー案件』に思って頂けたようです。

 

これには、知人への借りが軽くなり胸のつかえが取れた感じでしたね。

とは言え、それは結果オーライの話し。

 

恩義に報いてくれたとしても、それから1棟ものの案件を4軒、きちんと利益が出る真っ当な案件でお仕事をお願いしました。

 

応えてくれたことには、倍以上で返したいものです。

 

思考と現実

思考

さて、お金の目処も立ったところで、取り引きに当たりリフォーム工事の加減を確認する為にも室内を見に行くことになりました。

 

・・・行ってみて驚きましね。

お世辞にも「普通ですね。」なんて言えたものではありませんでした。

 

まぁ、汚い…。

 

会社員の方なら耳にしたことがあると思います。

机の上が整理されていない人は、仕事に無駄がある。

机が汚い人は、仕事が出来ない人。

などなど。

普段使っている物や空間の状態は、頭の中を表すということですよね。

 

不定期ではありますが、私は大々的に本などを整理するようにしています

 

今後も必要な本か否かを見定め仕分けをしていくわけです。

このおかげで、思考がクリアになります。

 

思考がクリアになると、無駄なことをしたくなくなるものなんですよね。

「目にする空間がスッキリした綺麗な状態を保ちたい。」

「また物で溢れた状態に戻したくない。」

「大変な作業を再度したくない。」と。

 

無駄なことをしなくなると、逆に必要なものが分かってくるようになります。

加えて、不思議と必要なものが手元に増える、手に入るようになるんですよね。

 

物の状態で人が見えるということでしょう。

 

因果を感じる物件履歴

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案件を請けることが決まれば、物件を調べるにあたり登記簿謄本にも目を通します。

重要事項説明書の作成に欠かせない資料ですから。

 

この登記簿謄本には、これまでの所有者の移り変わりが記録されています。

 

登記簿謄本を見て、10年前の記録を見てビックリしました!

 

私が今の会社ではなく不動産買い取り事業をしていた頃、自社で買い取りを行ない売った物件だったのです。

売主の立場での取り引きだったので、他社の不動産会社が一般の買主を見付けて、売却に至った取り引きでした。

 

それが巡り巡って、この物件で困っている方の解決に自分が選ばれるなんて。

10年振りの電話で。

「これもご縁なのだろう。私が解決をしなさいというお告げかもしれないな。」

そう思えたことで、スッと事態を受け入れられるようになりました。

 

知人に無理を言って高い金額で取り引きしてもらってでも解決したいと。

 

根拠の指し示しなど専門的な技量を要する7種類もの提出書類のある業務。

裁判所とサービサーの二か所と、取り引き調整。

任意売却の方、特有の応対。

 

この特有のひとつ、税金の処理忘れ。

 

不動産売買では、固定資産税と都市計画税の精算があります。

これは、取り引きを行なった年の1月1日現在の所有者に納税義務があることから、日割り精算した税額を売主に払い、納税義務に協力をします。

 

多くの物の売り買いには見られないことから不動産取引きの特徴でしょう。

それゆえに、4回は説明するようにしています。

 

ご相談当初の進行の説明の時。

重要事項説明の時。

売買契約締結の時。

決済の時。

 

それでも、決済も終わった後日「何ですか、このお金?」と連絡が来るのです。

この傾向が強いのが任意売却の方です。

3人に1人は、いらっしゃいますね。

 

まとめ

遅延損害金を無くす方法とは、お願いする不動産会社の見極めなのです。

 

●取り引き後のご相談者の生活がどのようなものになるのかを理解し業務に反映できること。

●協力者のパイプがあること。日々、横の関係性を作っている人であること。

この2点です。

 

今回は、あえて裏側のお話しを多くさせて頂きました。

 

滞納者への手続きの進行を逆行させる内容であること。

書類の多さ。

業務の煩雑さ。

ご相談のタイミングによって、その煩雑さが増したこと。

引き出せる情報が限られてしまったこと。

分割払いは、民法としては権利という取り扱いになること。

 

ご相談者に取り引き後も借金が残るのは当たり前なのが、任意売却や競売です。

 

それだけに、いい加減な手引きで安い価格設定にして≪取り引きの早さ≫を優先して手数料をもらおうとされても文句が言えないものです。

 

大手だから高い金額設定をしてくれると思ったら、大間違いです。

売却期間に余裕がないのですから。

任意売却を預かり、その期間内に売れなければ多くの借金が残る競売になり、不幸が重くなります。

そして、会社の信用も下がります。

 

だからこそ、『確実に売ること』が求められてしまうのです。

大手や地元に根付いた不動産会社には、それぞれの立場があることを理解する必要があります。

 

ご友人の頼った不動産会社の人が友人関係を重視して、取り引き後のご相談者の人生まで考える同業者に声を掛けようとしてくれたことを、こういった理解の上で感謝したほうが良いと思っています。

 

私たち専門家は、案件ごとの自身の仕事の大変さは、協力を仰ぐとき以外は極力お客様に伝えないようにするものです。

 

大変なことは承知の上で引き受けたわけですから。

それよりも、業務スタンスを理解したうえでご紹介してくださった方への感謝の仕方は大切だと思います。

 

結果に対して喜ばれることは当たり前にありますし、紹介者への感謝も溢れているのは伝わってきます。

 

でも、大事なことは『ご自身が招いたことの重さ』を理解して学びに替えられるかです。

私は、ご紹介者の方々が事前にきちんと私のことを伝えているのでしょう。

 

有り難くも、いろいろなご相談者から「人生の相談に乗ってくれているんですね。」と仰って頂けます。

 

悩み事やトラブルとは、その方の癖が積もり積もっていることが多く、それが不動産に事象として現れたから出会えています。

 

その元を辿れば、生き方や物事の捉え方が良い方向に直ります。

重さを知れば、直したことを忘れず、直ったことが習慣化して生き方が変わり、生活が変わるものだと思っています。


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放置が最も損を呼び寄せる!売れないのではなく買えない状態!?不動産売却あるある

昨今、情報社会と言われ、情報過多とも言われて『調べれば大抵のことは分かる』時代。

不動産知識も、一般の方が身に付けていらっしゃいますね。

 

それでも、調べようが無い。

調べようとも思わない。

ここで大きな損を抱えてしまうケースは、まだまだ絶えませんね。

 

今回は、売主の立場になった時に損や失敗をし易い事例

だからこそ、知っておいてほしいと思っています。

 

≪目次≫

お客様背景

売主様の一歩があればこそ

売却開始2ヶ月

手続きの詰めが結果に

まとめ

 

お客様背景

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社労士からのご紹介。

離婚がきっかけで、売却。

売却活動は既にしているけれど、2年間も売れていない為、困っているので相談に乗ってほしいというもの。

 

現状の把握として、まずは不動産業者だけが閲覧できる物件データバンク『REINS(レインズ)』の登録状況を確認。

 

…物件の登録は確かに、してありましたよ。

けれど、販売図面の登録がされていませんでした

 

こんな販売活動状況で、売れるワケが無いんですよ。

 

どういうことか?

あなたが不動産会社の営業マンであると想像してみてください。

 

不動産会社はノルマが課せられており

1日でも早く少ない接客回数で申し込みを獲得するよう

毎週営業会議で刷り込まれていることが普通です。

 

いざ接客。

REINSに、お客様の条件を打ち込み物件検索。

幾つも似たような価格帯の物件が表示されます。

 

10件表示されて、他の物件は販売図面が登録されて出力するだけの状態だとしましょう。

※実際には30件、50件と表示されることが多く100件を超えることも。

 

他の物件なら、お客様に直ぐに提案接客が出来ます。

そこで興味を引き、お客様から

「これ、気になるんで案内してほしいです。」

となれば、販売図面を登録されてない物件を扱っている不動産会社にわざわざ電話して、図面のFAX送信をお願いして、届くまで待つでしょうか?

 

上司や周りから

「案内してほしいって言われてんのに、何やってんだよ?」

なんて言われても可笑しくありません。

 

つまり…

紹介されず他の物件は次々と決まり、後から目新しい物件が登録され、情報の鮮度の高いものから紹介されていく…

新しいということは他社の営業マンが提案していない可能性が高いのですから、優位性を感じてもらえますよね?

 

日々、これの繰り返しですよ。

多大な営業プレッシャーの中で、不親切な情報は取り残されるのは当たり前の話しです。

 

私のような一人企業であれば、采配も接客ペースも自由です。

お客様に最適なペースで最適な道筋を通すことで信頼が雪だるま方式で積み上がっていく状況とは全く別の文化なのです。

 

売主様の一歩があればこそ

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売却とは、売主様の気持ちも、こちらと一緒になり足並みを揃えて頂く。

これが、何よりも大事な『はじめの一歩』です。

 

背中を支え、力強さを与えるように

「クレームを今の不動産会社に言いましょう。」

「そして、REINSの物件登録の抹消をお願いしなきゃダメですよ。」

 

売主様に動いてもらわなければ私も動けないことが、たくさんあります。

売主様の姿があって、私たち不動産事業者の姿も決まると言っても過言ではありません。

 

売主様の一歩さえあれば!

私たち、本気でお客様を守りたくて支えたくて不動産業を営んでいる人間は幾らでも動けるんです。

 

これは忘れないでください。覚えておいてください。

 

今回は、相場から若干ながら頑張った価格1500万円で売り出しており、それが何の変化も、やるべき基本もせずに2年間も塩漬け状態

放置だったわけです。

 

不動産売却での損は売れないことではありません。

不動産は『生もの』だと思ってください。

だから、情報という水分が留まり腐らないよう、対流させなきゃいけないんです。

 

手を変え、品を変え、目新しさと市場の反響を見る。

そして、反響に反応して動きを出すことです。

 

少し手厳しい話しではありましたが現状を認識して頂く為に

「価格を改めるなど手を打つか?今の腐ったままで売りますか?」と。

 

離婚も決まっており、時間が余り残されていません。

だからこそ、お客様には不動産会社への連絡と方向性の決定をして頂くしかありません。

多少表現が厳しくなろうとも、現実の厳しさを感じてもらったうえでの決断が必要だと考えていました。

 

価格を改めるなら、途中で元の値段に戻すことは出来ないからです。

値下げをすれば住宅ローンの残債額との差が余りなくなり、売却戦略の打ち手も限られてしまうのは正直なところではありましたが、そうは言っていられない2年間という時間の浪費。

 

私が出来ることは、購入申込時の価格交渉が入った時の対処を慎重に行なうこと。

売却にも諸経費は必要なもの。

取引後の手残り金額が残債を下回るような取引への対応は厳しかったのです…

 

売却開始2ヶ月

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正式にご依頼いただき、弊社での仕切り直しでの売却再開。

1500万円では売れないのが明白ではありましたが、少し下げる程度で。

すると、2ヶ月で価格交渉はありましたが購入申し込みが入りました

 

地方物件が好きな再販売目的で購入する不動産会社からの申し込み。

一般の方からの申し込みの場合、融資が通るか否か不安があるものですが、不動産会社であれば、その点の心配がない事は特典です。

 

…が、不動産会社が買主の場合、買い取った後は先方で手を入れるのが通常なので取り引きは『ざっくり』で、サッサッサッと進むものなのに、今回は確認が細かかったですね。

 

知っているからこそのチェック項目の多さでした。

後ろめたい項目も状況もないのですが

「数百万円の価格交渉して、まだ聞くのか!?まだあるのか!?」

というのが正直な感想でしたね。

 

いやぁ、疲れました(笑)

 

残債ギリギリの購入価格。

諸費用を差し引くと残債割れ。

とはいえ、これ以上の売却期間の引き延ばしも現実的ではない。

 

……

 

住宅ローンの借入元にお客様と一緒に行って、金融機関に相談しに行くことにしました。

 

相談に応じてくださり、100万円を別のローンに組み替え。

おかげで、残債割れを防ぐ形を取れるようになったのです。

大きなお金を預貯金から動かすこと無く、月々払いで対応できることになりました。

 

これは、金融機関の担当者がお客様事情を汲んでくださるお人柄であったことに救われた思いです。

 

交渉しに行かず、相談しに行くスタンスで訪れて良かったと、ホッとしました。

スタンス、態度ひとつで上手くいこともあれば、下手に刺激をして強情な態度を取られてしまうこともありますから。

 

こうして、期限にも間に合い、価格や支払いにも不安点なく、確認項目が多かったにせよ不動産会社が買主だったので取引後に何も言われない条件も通り、無事にお客様の悩みの種を取り除くことが出来ました。

 

手続きの詰めが結果に

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先日、不動産コンサルタントと食事をしていた際のこと。

業界の不誠実さについて情報交換をしていると、更なる実態が。

 

「トラブル相談の時に、不動産会社とのやり取り確認すると、驚きますよ。」

「まず、媒介契約(売却活動を依頼する契約)の種類による報告義務、その頻度にも義務があること、契約期間が最長で3ヶ月までであること、契約更新に自動更新はないこと、売主からの更新連絡によるものでなければ更新は出来ないこと…これらの基礎説明が一切ない。」

「こんなのが、ザラですからね。」

 

「クライアントは、販売図面を目にしたことも無いとか。」

「これじゃあ、不動産会社と売主さんが足並みを揃えるなんて無理ですよね。」

 

「販売図面を見せてもらえたとしたって、売主としての意向を聞いてくれない。」

「それどころか、『こちらにお任せください。』でシャットアウト。これが当たり前。」

「売れなくても最後は、『不動産はご縁ですから。』が常套句。」

 

「それでいつまでも売れなくてウチに相談が来るんだから、世話がないって話しなんですよね。」

「これが大手の営業マンでも同じなんだから企業の大きさなんて何一つ意味が無くなってしまってますね。」

 

これを聞いて私は

「そこまでしていることが珍しくないの!?」

と聞き返してしまったぐらいでしたよ。

 

私は、物件の過去がどうであれ、横槍が入らない状況を整えて、普通に「いつも通り売り出せば大丈夫かな?」ぐらいに今回の件も対応していましたが、一般の方が知り得ない不誠実さの現実は、ある意味新鮮な話しでしたね。

 

実際、今回もこれまでも無事、売却に至れています。

文化(会社教育)の違いは、恐ろしいですね。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

いつまでも売れない裏事情には、売主様からも買主様からも仲介手数料を受け取れる『両手成約』が欲しいから、あえて図面をREINSに載せていないということもあると思います。

 

今回は、値段の不適切さ・レインズ登録は文字情報だけ・宣伝活動の不十分さ、がありました。

不動産会社の落ち度が多大にあるのは明白です。

 

しかしながら、最も大事なことは売主様も『自分ごとの意識』を持たなければ、幾らでも損をしてしまうことをお伝えしたいです。

 

工夫をして、「取り引き相手と上手に交渉を進めることで道は拓ける」と諦めなければ、それは実現しますから。


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【文化の違いは国だけではない。世代、立場、認識の違いも丁寧に。相続事前対策にも通じる不動産売買要件】

前回のコラム「ご依頼のタイミングが人生の分岐点!大手不動産会社だから出来ない案件を解決。資産家案件での貸しを一般規模案件に活かすコンサルティング対応」の最後に触れました数々の障害についてお話します。

 

相続事前対策でも「意思確認、意思確認。」と言われます。

この証拠を具現化したものが、当然に書面です。

 

今回は、一つの案件でこんなにも意思確認に奔走することになるとは思ってもいませんでした。

 

≪目次≫

お客様状況

買主様が複数人、かつ複数国に在住

海外在住の場合の準備事項

困難な状況でも意向の不一致はある

運気も仕切り直し!?

まとめ

 

お客様状況

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前回のコラムのおさらいになりますが。

 

金融機関からのご紹介。

当時、コンビニエンスストアを2店舗経営しているオーナーさん。

コンビニエンスストア企業同士の買収により店舗内装の全面リニューアル工事費用の捻出に悩まれていらっしゃいました。

 

現金でまとまったお金の工面は難しい。

既に紹介元の金融機関から事業資金として不動産担保ローンで借り入れをしている。

追加融資は臨めない状況。

 

●問題解決に必要な費用項目

店舗内装工事費用

コンビニエンスストアを始める際の営業権の借り入れ(抵当権の設定済み)

紹介元からの事業資金の借り入れ(抵当権設定済み)

 

買主様が複数人、かつ複数国に在住

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物件の売却活動は、見事に売り出し価格のまま、直ぐに成約となりました。

 

買主様は、隣り近所にお住まいの方が甥っ子二人に声を掛けてくださり、その二人が共同名義で購入されました。

 

ただ、その甥っ子というのが住まいと国籍が、アメリカカナダそれぞれ在住する中国人のお二人だったのです。

英語が通じるお二人。

購入意思は固まっており、売買契約まではスムーズに進みました。

そこからが大変でした。

 

買主様を付けてくださった不動産会社の担当者に業務経験がほとんど無く、外国在住のお客様の対応経験もない。

地場業者と言われる中小不動産会社。

担当者だけでなく会社にも英語を話せる人がいない。

更に、英語対応できる司法書士へのツテもないと言う…

 

※不動産売買による登記手続きは司法書士に頼むことになり、必要書類のご案内などでお客様と直接やり取りすることもある為、英語ができる司法書士へのツテを確認。

 

いや、ホントに肩にドッシリと面倒事が圧し掛かった感じがしましたね。

 

結局、英語ができる司法書士の手配から不動産仲介の実務まで、私が担う流れとなってしまいました。

 

慣習としては、司法書士の手配は買主側不動産会社が手配することが基本です。

司法書士から不動産会社への紹介料のキックバックが無ければ…ですけどね。

 

所有権移転を不備なく安心して任せるには、買主側が手配するほうが望ましいからです。

お客様事情から金融機関によっては、金融機関が指定する司法書士となることもあります。

これも買主側関係者に属する為、買主様の安全性の確保と言えます。

 

買主様の安全性やキックバックによる費用の水増し防止の点でも、大手不動産会社に有りがちな≪司法書士は、弊社指定となります。≫という条件は無くした方が、公正性は守られるのですけれども、まだまだ根強く残っていますね。

 

海外在住の場合の準備事項

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日本には独特の文化、取り引き風習が幾つかあります。

その為、いろいろと理解とご協力が必要になります。

 

その第一歩が、本人確認の書類の用意です。

これもまた大変でした。

 

海外にないものして、判子と住民票です。

ですから実印の文化もなければ、印鑑証明書の発行も現状のままでは出来ないのです。

司法書士に英語でやり取りして頂き、ご理解頂くことからスタート。

 

そして次に、送金の問題です。

残代金支払い(決済)は、決済書類が整ったことを司法書士が決済手続きの場で確認して、送金手続きを開始するものです。

 

しかし、書類確認後、海外の金融機関に連絡して送金をお願いしても応じてもらえるものではありません

この問題点は、買主様が決済前日までにお持ちの海外口座から日本の金融機関口座に送金してくれました。

 

ここまでに、かなりのやり取りがありました。

司法書士から進捗報告は細かく入れて頂いていたので、その苦労には頭が下がるばかりです。

 

身分証明書の下準備と書類の発行は、なんとかギリギリ間に合うことが出来ました。

理解を得られても、やはり実際に書面が揃うまでは気が張るもの。

 

気が休まる暇がありませんでしたね。

 

契約書の内容の通訳は、買主に物件情報を流してくれた日本語が話せる隣り近所に住む買主様の叔父さん、叔母さんが協力してくれたおかげで負担は軽くなりました。

 

困難な状況でも意向の不一致はある

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売主様状況の取り引き実現の為の困難さはご理解頂けているかと思います。

ましてや、お店の運営も芳しいものではなく、かつ、違う事業に切り替えらえる状況でもありませんでした。

 

もともと金融機関からのご相談案件ですからね。

状況の困難さから、普段なら在り得ない思い込みをしてしまっていたことが発覚します。

 

売却実行に必要な500万円ものお金の工面(※詳しくは、こちらをご参照ください。)ができ、買主様も見付かった際のことです。

 

出資してくださる私の知人と一緒に、売買書類への署名・捺印を頂きにお客様のお父さんの元へ。

 

自宅を建てる際に実際のお金の支払いはお客様ではあるのですが、所有者の名義はお父さんになっているからです。

 

お客様との打ち合わせは、何度も行なってきており、所有者との意向も一致しているものとして進めていました。

状況がすべて整い、心配も負荷も掛からない段階で会いに行ったのですが…

 

「売る気も金を借りるつもりもない!」

この一言で、頑として話しを聞いてくれない反応。

 

これには驚きと共に、お客様も含め、どれほど周りの人が協力して今に至るのかを分かろうとはしていない様子でしたし、無理強いするものでもないと思いますので私たちは

「帰りましょう…」

と素直に応じることにしました。

知人もお仕事になるとは言える案件ではありませんから、何も言わずとも同じ対応になっていましたね。

 

さすがに焦るのは、お客様です。

「待ってください!説得しますから!!」と。

 

「おやじ、本当に良いのか!?」

この一言から始まり、なんだかんだとすったもんだがあり20、30分後。

状況の理解と気持ちの落ち着きがあり、無事、契約を進めることが出来ました。

 

コンビニ経営も芳しくない。

だから、紹介元の金融機関から事業資金を借り入れていましたし、そこから私にご相談がありました。

あのまま何も手を打たずにいたら、差押になってしまっていたかも知れません。

 

とは言っても、実際にお父さんに賃貸へ移住してもらう時にはまた、一苦労あったそうです。

 

運気も仕切り直し!?

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物件も無事売却でき、借り入れ金の全額完済、内装費の工面、手元にもお金が残すことができました。

 

その甲斐あり、お客様はリニューアルオープンを果たします。

運気が向上したのか、その後の売り上げは以前よりも上がったと意気揚々としたご連絡も頂きました。

 

今でも溌溂(はつらつ)としたご様子。

私も胸の荷を下ろすことができ、ホッとしました。

 

まとめ

いかがでしたでしょう?

意思確認には、国による文化、年齢による文化、持ち家から賃貸への移行。

様々な違いにより困難が発生します。

 

大変だから協力を仰げるとは、一概に言えないものであると伝わったら幸いです。

 

振り返ってみるほどに、幾つもの困難が重なったこの事例。

大手不動産会社なら断るか、買主様の見つけ直しをお願いされていたことでしょう。

 

下手をすれば売却までに時間が掛かり、値下げ。

手元にお金が残せなかったかも知れない結果も予想されます。

 

お父さんに賃貸へ移り住む理解を得るのも一苦労したお話しにもお父さんの心情はお察しできます。

そりゃあ、嫌な気持ちになるでしょう。

簡単に了承できないこともありましょう。

 

それほど、家を持つというのはアイデンティティーの一部になるものなのですから。

 

結びとしまして。

意思の確認もさることながら、状況逆転のチャンスを掴む大事さも心に留めておいてください。


理論

【銀行の言い分を鵜呑みにしない!理論派不動産プロが暴いた銀行の不誠実】

今回は、銀行からの突然の連絡を真に受けてしまっていたら、何千万円の損をしていたか分からない事例のお話しです。

 

この事例は、よくある不動産によるお金の損だけではありません。

お客様の人生そのものが成り立たなくなる提案内容でもありました。

 

銀行との交渉経験が何度もある私への相談で、本当に良かったと思っています。

 

始まりは、高校の友人からの紹介でした。

10年以上も会っていませんでしたが再会した際

『話しを聞いてあげてほしい人がいるんだ。』

と相談を受けました。

 

銀行から知人に持ち掛けている話しが

正しいことなのかを診てほしい、と。

 

≪目次≫

1.物件状況

2.銀行からの不当な言い渡し

違約を検証

関連会社の言い値を検証

3.状況の整理

人生まで変わってしまう

心で事情を汲み取る

4.糾弾に値する銀行からの追加条件

 

 

物件状況

地続きの2つの土地。

北側の土地には母と弟の自宅を兼ねた作業場。

南側の土地に、27年前に3,500万円を借り入れして自宅兼アパートを建築。

tegaki

現地には南北の二面に道路があります。

しかし、水道やガス管などインフラ設備は北側道路にしか通っていません。

 

インフラ設備の引き込みというのは、配管に異常をきたした際に備えて建物を配管上に建てることは避けます。

結果、北側道路からの配管の引き込みラインがアパートへの導線(通路)にしたそうです。
引き込み

時は経つも27年間、銀行への返済は滞りなく進めていました。

ご相談当時のアパートローンの残債420万円。

あと数年で完済。

 

ところが突然、銀行が言ってきたことは…

 

銀行からの不当な言い渡し

立ち退き

階段が越境し、違法建築物になっている。」

「これは違約に当たるので、違約金が掛かる。」

 

そう言って

一括返済か?

工事をして違法建築を改善するか?

決断を要求してきたそうです。

 

検討するにあたっての予算の案内は

インフラ設備を南側道路から引き直し費用

550万円

 

そんな大金

おいそれと払えるものではありません。

 

その状況を先読みしていた銀行の更なる提案内容が、こちら。

「お金は、北側の土地を売れば用意できる。」

「関連会社が1坪90万円で買い取ってくれる。」

「それで建築基準法に則った改修工事をすること。」

 

 

どんな状況でも鵜呑みで話しを進めることだけは止めてください。

銀行であろうと、相手の言い分の正当性はきちんと検証することが大事です。

 

違約を検証

チェック

まず、最も心理的に追い込まれてしまう原因から診ていくことが大事です。

これは、手立てを考える猶予の確認にもなります。

打てる手と打てない手の分かれ道です。

 

今回では、違約の件ですね。

 

違約の言い分には、契約書の法的観点が必要です。

弁護士によるチェックです。

 

本件を得意とする顔見知りの弁護士に依頼。

 

弁護士選びで気を付けて欲しいことがあります。

それぞれの事務所、弁護士ごとに得意な分野が分かれていることです。

 

世間一般では、弁護士は問題事のすべてを対応できると思い込んでいるようです。

 

それは大きな間違いですね。

本当に自信がある弁護士ほど、どの分野に強いのかを明記しているものですよ。

 

ご紹介してくれるような知人がいない場合

出来るだけ分野を絞り込んで打ち出している人を尋ねて行きましょう。

 

本件の検証結果は、違約に当たらない

脅し文句であることが判明したわけです。

 

こうなると、他の話しも疑わしいものですね。

 

関連会社の言い値を検証

査定

1坪90万円の売却金額が適正か?

そこを確認してみました。

 

銀行から「関連会社が買う」と言われると

親切な対応をされているように聞こえるから怖いですね。

 

ここは、私の仕事です。

調べてみると1坪120万円で買う取引相手が見付かりました。

 

銀行の関連会社は、随分と買い叩いた金額設定を言い渡していたのです。

もう、こうなるとすべてが信じられませんね。

 

だからこそ、インフラ設備の引き直し工事費用

ここを信頼できる会社で見積もってもらいました。

 

工事費は、安かろう悪かろうが多いもの。

それでは、後々大変なことが起こり兼ねません。

 

そういった、こちらの意図も汲み取れる会社に見積もりはお願いしました。

 

相場は、200万円も見込んでおけば十分だと分かりました。

銀行が提示した550万円の見積もり

これもまた、脅し文句だったのです。

 

 

ここまで言い分が信用性を欠くものでした。

このまま同じ銀行に借り入れを残しておけば、次に何を言われるか分かりません。

 

問題の根本を断ち切ることが最善と考えました。

ご提案したことは、借り換えです。

今回の銀行との関係そのものを断ち切ることです。

 

状況の整理

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銀行からの脅し文句はさておき

状況を整理しましょう。

 

  • 外付けの階段が違法建築の原因
  • インフラ設備の状況が価値を二束三文にしてしまっている。

 

この現状では土地を売るにしても買主が融資承認を得られません。

その為にも、上記2点の改善は必須です。

 

でも、検討課題はそれだけではありませんでした。

 

インフラ設備を南側道路から引き直す。

単純に北側の土地を売る。

 

これだけでは問題が生まれてしまうのです。

 

  • 自宅の玄関の向きまで変えてしまうと工事費が大ごとになる。
  • 自宅に母と弟の居住スペースと作業場を組み込む工夫が必要。
  • そして、売却資金だけでは足りない

 

銀行の提案内容

インフラ設備工事費は2倍以上の見積もり。

1坪あたりを買い叩き金額で提示。

 

銀行や、その関連会社に工事業者の手配などを頼っていたら、工事費用の追加融資を受けていたことでしょう。

 

 

人生まで変わってしまう

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『お金だけではなく、人生まで変わってしまう。』

冒頭にお話したことは、ここなのです。

作業場と自宅を取り壊さない限り、土地は売れないのです。

 

新しい作業場を借りるにしても、賃料とリフォーム費用が必要です。

新しい住まいにも、賃料や購入費用が必要です。

 

作業場は音の問題もあるでしょう。

長年のご近所とのお付き合いや理解で仕事が続けられていることもありましょう。

だからこそ、作業場が近くに見付かるとも限らないのです。

 

今は職住一体です。

90代のお母様に何かあれば、直ぐに気付けます。

1分もしないで直ぐに駈け寄れます。

 

それが出来ない不安。

ここまで見込んでいた生活設計、気持ち、努力。

そのすべてが意味を成さなくなるのです。

 

お金は借りられれば、いいのか?

返済できれば、いいのか?

 

違います。

 

大事なことは、今の暮らしだけではありません!

将来の暮らしも見通した資金計画と実現なのです。

 

 

心で事情を汲み取る

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この事情を心から汲んでもらえる、信頼する一級建築士に頼みました。

結果としては、売却資金内で収める案が見付かりました。

 

その案に至るまでに、どれほど話し合いを重ね

どれほど頭をひねったことか…

 

概要だけをお伝えします。

  • 北側道路からの導線を確保して玄関の向きを変えない。
  • 増築せずに居住スペースと作業場を造る。
  • 階段の向きは南側道路に向ける。

(敷地内に収める)

  • 売却予定地は下図の黄色いエリアとする。

売却エリア

 

工事費が高くなる要素の徹底排除と快適さのバランスの追求です。

 

融資の機会を作ることが仕事の人間(銀行)と

資金計画の尊重が仕事の人間の違いです。

 

幸い、売却相手は見付かっていましたので、資金計画は見通しがつきました。

 

物件状況の改善計画が明確に出来たことで、買主様の融資承認も、お客様の新たな金融機関での借り換え承認も得ることができました。

 

と、ここで終われば良かったのですが…

 

糾弾に値する銀行からの追加条件

金融庁

銀行から最後まで嫌がらせがありました。

 

順調な返済をしている完済見込み不動産経営者は、当然に優良顧客です。

お客様にとって本当に価値のある次の融資提案のチャンスが待っているのですから。

今回のお客様は、まさに優良顧客です。

 

借り換えは融資担当者にとって

これほど恥ずかしいものはありません。

ましてや、優良顧客。

 

借り換え先が見付かり、銀行に借り換え手続きの為に連絡。

すると、驚くべき条件を2つも付けてきました。

 

一つ目。

決済の前日までに残債の一括返済

出来なければ、抵当権抹消書類の協力をしない、というのです。

これは非常識にも程がある内容です。

 

ご説明します。

借入先の変更も通常の不動産購入でも同じ話しです。

 

不動産における借り入れをする場合

  • 融資の実行(借入者の口座への送金)
  • 購入(所有権移転登記)
  • 抵当権設定登記

 

この3つの手続きは、同日が大原則です。

お金の持ち逃げ防止、お金の使い道と融資申請理由を一致させるためです。

 

また、以前の借り入れが残らないことが借り換えの条件です。

抵当権抹消手続き(完済したことの登記)も必要です。

 

今回の場合は、4つの手続きが同日でなければ金融機関としては安全な融資とは言えません。

 

私としては、例え金融機関が融資を認めても

何かあった時に私が責任を取れない進行を承認するつもりはありません。

 

条件を出してきた銀行でさえ応じない内容を条件にしてきているわけです。

 

自社が認めない進行を提案することの非常識さは、容易に想像できるものかと思います。

 

そして、2つ目。

返済を受ける側である銀行が司法書士の指定までしてきたのです。

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「うちの指定する司法書士じゃなきゃ認めない。」

 

ここまでのことをしてきた銀行が手配した司法書士を誰が信用しますか?

銀行は、司法書士に仕事を紹介した場合や火災保険、生命保険の契約を取り付けた場合に、紹介料を受領します。

 

司法書士の料金においては、注意が必要です。

こちらが手配した見積もりよりも10万円を軽く超える金額が上乗せされることも珍しくありません

 

 

金融機関ともあろう立場が、すべての金融機関の共通融資ルールを無視した条件を突き付ける非常識さ

 

でも、銀行との交渉に慣れていない並大抵の不動産会社ならば屈してしまうでしょう。

だから条件提示をしてくるのです。

 

銀行には利点が2つはあります。

借り換えは断念させられる。

追加融資額も出来る。

 

業績も保身も叶います。

 

お客様にはデメリットのみ。

今後も銀行からの申し出に不安を抱えることに。

 

借り換え断念の余波は大きいものです。

工事費です。

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工事費は、建築士と工務店のこれまでの付き合い。

建築士の交渉能力が鍵を握っています。

 

ここが違うだけで1000万円以上の差が出ることもある世界です。

 

もしも、銀行主導で他社へ相談していたら多額の差が出ていたかも知れません。

 

私は銀行への交渉経験が幾度となくあります。

交渉を重ね、条件の撤回を認めさせました。

 

条件を撤回させても、さすがにここまで受け入れ難い条件。

お客様の人生が狂ってしまうことを軽く考えられたことを、簡単に流してはいけないと思いました。

 

他の人にも同じことをするのではないか?

怒りと心配がありました。

 

私はお客様に

「金融庁へ申し立てに行きましょう。」

そう切り出しました。

 

しかし、お客様は

「事を荒立てなくてもいいよ。」と。

 

金融庁など関係各所への申し出により、条件撤回と再発防止は出来ます。

けれど、お客様の意図を汲むと

人ひとりの人生もまた狂わせることにもなる配慮が、そこにはありました。

 

「私自身は、杉浦さんが条件を撤回してくれたから、実質的な損はないじゃない。」

 

お客様のお気持ちが最も大事なことです。

私は、頭では分かっていても、かなり悩みました。

苦悩した末、糾弾することを辞めました。

 

銀行担当者は、知らないところでお客様にキャリアを救われていたのです。

当然その本人は知る由もありませんが。

 

 

ご相談から借り換えが終わるまで、ここでは語れない数々のご相談がありました。

自分たちの顛末を考えるとは、どういうことか?

 

ご相談ごとに、そんなやり取りをさせて頂きました。

その結果、このお客様からも嬉しい言葉を頂きました。

「杉浦さんの仕事は相続対策ではなく、人生相談ですね。ありがとうございます。」

 

 

この言葉が、私の心もまた救って頂きました。

 

いかがでしたでしょうか?

銀行からの申し出を鵜呑みにしてしまう怖さ。

 

銀行や担当者からしてみれば、関係会社には確認した当たり前の移住計画でしょう。

 

でもそれは、あなたの家族みんなの人生を狂わせる可能性もあるのです。

本当によく考えてから動いてください。

 

今回は担当者が自分で仕掛けて、最後には借り換えられてお客様を失ってしまう。

そんな当然の報いがありました。

 

ドラマのようなことが現実に起こる

それが不動産です。

 

追い込みや恐怖心など負の感情をあおるような提案には、まず冷静になる為にも疑ってみるのも手立ての一つです。

 

大事なことは、落ち着ける状態を作ることです。

 

一般の方には分かりづらい業界だからこそ、付け入る隙を狙って業績を上げようとする人間もまた生まれやすいのです。

 

少しでも理解できる基盤づくりに役立てられたら幸いです。


相続税を安くできない?不動産投資7つの罠:その1.出口のない戦略

これをしてしまうと相続税を安くするどころから上がってしまう不動産に関する7つの罠というのがあります。

それがこちらです。

  1. 出口(最終的な売却や建て直し等の手段)のない戦略
  2. 大手仲介会社の実情~囲い込みの恐怖~
  3. ハウスメーカーの事業計画
  4. 節税って言うけれど・・・
  5. 不動産投資に不動産の知識だけでは、足りません!
  6. 好況時にする不動産投資は愚か!
  7. 少子高齢化時代に生き残るための不動産投資!

それはそれは恐ろしい罠で、私自身がハマってしまったことです。
それでは順番に解説をしていきます。

相続税を安く出来ない?不動産投資7つの罠:その1.出口のない戦略

不動産の勉強をするとどうしても購入したくなって、出口(最終的な売却や建て直し等の手段)を考えないで購入してしまう人をたくさん見かけます。
みなさん、そういう場合、最終的にその不動産投資はどうなると思いますか?
成功裏に不動産投資が終わるのでしょうか?
いいえ、だいたいの場合は失敗します。
どんな物事も段取り8割で決まります。

不動産投資の場合も出口戦略なくして、成功する確率は圧倒的に下がるのは、火を見るより明らかなわけです。
不動産を購入する時点で将来的にこの不動産をどうするかをある程度、想定しておくことが必要なわけです。
当然、景気の動向によって、そのやり方も変わってきますから、何パターンかを考えておく訳ですね。
まず、不動産を購入する時点で

  • ①マクロ経済的視点
  • ②ミクロ経済的視点
  • ③物件の個別要因

を将来的な角度から眺めてみて、どのタイミングで売却するのかをシミュレーションしておくと良いわけですね。

また、

  • 税金面から見てどうなのか?
  • キャッシュフローはどうなのか?

なども併せて考える必要がある訳です。
たまに大家さんや不動産投資家が集まる会などで、「何を購入した」かで話が盛り上がっていますが、いつも
「論点はそこではないんだよなー。」と思いながら、聞いています。

購入したことに満足してしまって、最終的にどうするか、どうしたいかを考えていないのです。
人生と一緒で、“生まれたら死ぬ“わけで物件のライフサイクルを考えながら投資を考えるわけです。
皆さんは、不動産を購入する際は、出口戦略を考えながら購入して頂けると幸いです。